にじゅうに。 ページ22
.
目を開けてみると、もう空は青色ではなく、オレンジ色に。
それをぼんやりと目に捉えると、ばっと体を起き上がらせる。肩を借りていたはずの隊長はどこかに行って、自分はこの部屋のソファで寝ていた。
その部屋の主のトントン書記長は音に気がついたのかこちらに振り向き、おはよ、とこの時間帯には合わない言葉をかけてくれる。
『ご、ごめんなさい、ごめんなさいトントン書記長…!!』
自分の顔が青くなっていくことが分かる。なんで寝てたんだ、トントン書記長の書類を手伝おうと思ってたのに、負担を軽くしようとしてたのに…。
後悔ばかりを繰り返していると、トントン書記長はそんな私を見て一つ笑った。
tn｢ええよ気にしなくて。大体のやつは終わったし今日は寝れそうやわ｣
『……すいません。』
tn｢なんでAが謝るん。Aが手伝ってくれたからこんな早く終わったんやで。ありがとな。｣
頭を撫でられてしまって、ぺこぺこと頭を下げる。どうしてここの幹部の方は優しいのだろうか。もっとこう、幹部は勇ましくて、厳しくて…。
しかしこの方達も勇ましいのには変わりない。この姿に憧れてここまで来たんだよなぁ、なんて昔を思い出すようにじんわりと胸が熱くなる感覚がする。
その後もスムーズで、食堂で夕飯を食べてからしんぺい神軍医の所に行ったら隊長が居て、また部屋まで送って貰った。
その時に何故トントン書記長の部屋にいなかったのか聞いてみたところ、総統閣下に呼ばれたらしい。
寝顔もっかい見たいなんて言われたたが聞こえないふりをして誤魔化してしまう。
そんな生活が、約2日も続いた。
sn｢…うん、傷痕は少し残っちゃったけど完治されとる。ごめんな。｣
『こんな短期間で治してくださったのですから謝らないでください。本当にありがとうございました。』
zm｢俺からもありがとなペ神。｣
sn｢ええのええの。二人共怪我で困ったらいつでも来てな。｣
その言葉を思い出しながら、2人で訓練をしに歩く。今日は一日訓練だ。部下をビシバシ指導しなくては。
そんなことを言ってる私も久々で体が訛ってるかもしれないなと不安になったところ、隊長が口を開く。
zm｢よかったわちゃんと治って。｣
『御迷惑をお掛けしました…』
zm｢ええよ。今日からまた副隊長としてもよろしくな。｣
隣はやっぱりお前や、とその言葉が何よりも嬉しかった。
ふふ、と目を細めて、訓練場まで急いでいた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1130人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
☆mio☆(プロフ) - 応援しています！！！頑張って下さい。 (2019年3月11日 14時) (
レス) id: b33f5bcf6c (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - 私は作者様を応援します！ (2019年3月11日 7時) (レス) id: 68477f71e3 (このIDを非表示/違反報告)
リサ(プロフ) - 頑張ってください！ (2019年3月11日 1時) (レス) id: e8d1e397c4 (このIDを非表示/違反報告)
藍彩(プロフ) - 更新お疲れ様ですこれからも応援してます (2019年3月11日 1時) (レス) id: df9cf9fd49 (このIDを非表示/違反報告)
霞花(プロフ) - 更新お疲れ様です。四ツ谷さんはきちんとルールを守っていらっしゃるので、大丈夫だと思います。ですが、これからこの界隈として、もっとルールを作るべきかもしれませんね…。これからも頑張って下さい！ (2019年3月10日 22時) (レス) id: 137ea1b7de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
