キャンバス3

side Gaku ページ2

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昨日はあまり眠れなかった。
朝起きてもイライラは収まらず。



なんで俺こんなにイライラしてるんだろう。意味わかんない。






翔「Aのこと見るとイライラするなんて言ったの？」


岳「言った。」


恵「なんで？」


岳「イライラするから。」


翔「そうじゃねーよ。」





なんでイライラするかって？それがわかったら苦労しないよ。






恵「昨日も一緒に帰ってたんでしょ？なにがあったの？」


岳「帰ってない。置いて帰った。」


恵「なんで？」


岳「イライラしたから。」


翔「だからそうじゃねーよ、馬鹿。」





俺は何にイライラしてるんだろう。わかんない。




先生が来て翔平と中原は席に戻った。椎名も教室に戻ってきたけど、俺の方は1度も向かなかった。そのことにまたイライラ。




休み時間もあいつはすぐに教室を飛び出して行って俺の方なんて見向きもしない。
いつもはコミュ力高くていーな、なんて思っていたけど今日ほどあいつのコミュ力の高さを呪った日はないだろう。



昼休みはいつもみたいに4人でごはんを食べた。でも椎名は俺の存在を無視。
あいつの弁当をつままなかったのは今日が初めてかもしれない。







翔「まだ意地張ってる。そろそろ謝れば？」


恵「Aも頑固だよねー、がっちゃんのこと完全無視だもん。」


岳「....なんて謝るの？イライラしてごめんって？」


翔「だからおまえは何にイラついてるんだよ。」


岳「....わかんない。」






昨日はいつもみたいに椎名のこと待ってて、そしたらあいつは昼間会った図書委員の先輩とやらと一緒に来て。



楽しそうに先輩と話す姿に黒い靄が渦巻いた気がした。



先輩がいるなら俺は椎名のこと待ってなくてもよかったんじゃないかって。
椎名は俺じゃなくて先輩と帰ろうと思ってたんじゃないかって。
勝手に待ってた俺馬鹿じゃんって。



それから......





《 まさか。彼氏なわけないじゃないですか 》





これだ。この言葉にムカついたんだ。
別に付き合ってなんてないから椎名はなにもおかしいことなんて言ってないんだけれど。




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