side Gaku ページ25
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「柴崎打てー!」
「頼んだぞ岳ー!」
頑張れ俺。さっき振ったタイミングで遅かったんだからもう少し早く振れば...
「ストラーイク!」
「「「あぁー、」」」
まだちょっと遅い。あと少しだけ早く。
『柴崎ー!頑張れー!』
みんなの応援が聞こえる中で一際大きく聞こえる声。
あいつの声だけこんなに大きく聞こえるのはなんでなんだろう....
気合を入れて前を向く。
ピッチャーが振りかぶる。まだ我慢。手からボールが離れた瞬間に....今だ!
カキン、と響く心地よい音。
岳「あ、当たった。」
翔「馬鹿!走れ!」
バットを投げ捨てて全力疾走。ボールが戻ってくる前に1塁を踏んだ。
恵「がっちゃん最高ー!」
『柴崎すごいよ!やったね!』
きゃっきゃと喜ぶ女子と驚く男子。
なんとか2塁までは進んだもののその先には行けず。結局試合は0-4で負けてしまった。
恵「残念だったね。」
『あの先輩野球部じゃないの?ボール速すぎじゃない?』
翔「岳よく打ったよな。すげーよ。」
岳「振ったら当たった。」
『私初めて柴崎のことすごいと思った!』
恵「がっちゃんかっこよかったよ!」
翔「女子が来た途端にヒットだもん、おまえやることセコイわ。笑」
岳「その言い方やめろ。笑」
そりゃもちろん声援は多い方がやる気が出るし、野郎の図太い声よりも女子の黄色い声の方が嬉しいに決まってる。
翔「残るはバスケだけだな。」
恵「Aさっきも全部フル出場してたけど大丈夫?足痛くない?」
『それがね、自分でもびっくりするくらいなんともないの。私、やろうと思えばバスケできたんだね。』
よかったーと言って笑う椎名。その笑顔に俺ら3人は一安心。
翔「無理はせずに、でも優勝してくれよ。食べ放題のために!」
恵「さっき世良先生がクラス全員分払ったらいくらになるかなって心配してたよ。笑」
『もちろんここまで来たら優勝するしかないでしょ。先生には悪いけどご馳走になります!笑』
みんな笑顔だし、午後も楽しみだ。
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作者名:Pin | 作成日時:2016年1月27日 23時