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とうとうやってきました、クラスマッチ!
お天気は快晴のスポーツ日和!
この日のために準備したお揃いのTシャツを来て、教室では朝からお祭り騒ぎだ。
「椎ちゃん髪やってー!」
『ピン足りないんだけど誰か持ってない?』
「私あるよ!」
昔から手先が器用なことだけが取り柄な私。クラスの女の子たちの髪の毛を可愛くアレンジ。
「お、それいいな!俺にも書いて!」
「汗かいてドロドロになっても知らないよー?笑」
誰が始めたのか、アイライナーでほっぺにお絵かき。女子だけでなく男子もノリノリだ。
私もいつもは下ろしている髪をポニーテールにしてやる気は満タン。もちろんエセフェイスペイントもした。
恵「A交換!私にも書いて!」
『おっけー!』
翔「次俺!」
恵梨香と翔平の顔にも落書き。
『柴崎も書いてあげるよ。』
岳「変なの書かないでよ?」
左頬に手を当てて固定して右頬にペンを走らせる。すごく視線を感じるんだけど。
『....そんなに見つめないでくれる?』
岳「....だって、どうしたらいいかわかんない。」
なんでだか手が震えて、それを誤魔化すように柴崎の頬を抓った。
岳「痛い。」
『完成!』
鏡を見せると柴崎は微妙な表情。
岳「なにこれ。」
『猫ちゃん!』
岳「嘘でしょ。おまえには猫がこんな風に見えてるの?笑」
結構自信作なんだけどな。彼は納得いかないらしい。
岳「俺も書いてあげるよ。」
アイライナーを渡して交代。さっき私がしたように柴崎も頬に手を当てて顔を固定した。
岳「....そんなに見つめんなよ。」
『....これ恥ずかしいね。笑』
顔が近くて、しかもほっぺに手を当てられてて....ドキドキしちゃう。
岳「できた!」
ドヤ顔の柴崎に渡された鏡を覗く。
さっき恵梨香が可愛く書いてくれたのとは逆の頬によくわからない生物。
『なにこれ。』
岳「猫ちゃん。」
『よくこの画力で私のこと笑えたね。笑』
お互いの頬に書かれた猫のような何かを見て2人で笑い合った。
世「席着けー、HRと言う名の作戦会議を始めるぞ!」
世良先生も気合い充分。今日は楽しくなりそう!
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作者名:Pin | 作成日時:2016年1月27日 23時