キャンバス2 (ページ17)

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side Gaku ページ17

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今日はお祝いしてもらってちょっと気分がいい。

やっぱりおめでとうって言われるのは嬉しいよね。
みんなにお菓子をいっぱいもらって、翔平と中原にもプレゼントをもらった。

ただ、知らない子たちからもらった物はどうすればいいのかちょっと困るんだけど。使えそうなやつだけ使おうかな。

恵「がっちゃんお昼だよ！」

翔「ぼーっとしてないで早く行くぞ！」

気がつけば授業は終わっていたらしい。いつものように "早く行かなきゃなくなっちゃう！"と翔平と中原は教室を飛び出して行った。俺も行かなきゃ。

『柴崎、』

ツンと引っ張られるカーディガン。

『はい、お誕生日おめでとう。』

岳「え？」

手渡されたのは青いバンダナに包まれた弁当箱。まじで？

岳「本当に作って来てくれたの？」

『だって欲しいって言ったじゃん。いらないなら恵梨香にでもあげるからいいけど。』

岳「いらなくないよ。すげー嬉しい。ありがとう。」

『どういたしまして。素敵な1年になるといいね。』

ふわりと笑う椎名にトクンと音を立てる心臓。

最近の俺はおかしい。
触れてないのに、距離が近いわけでもないのに、

椎名を見てるだけでたまに身体の奥が熱くなるような、そんな感覚に陥るんだ。

『私らも行こう。早く行かなきゃ席取れないよ。』

岳「うん。」

椎名が手に持つのは見慣れたピンクのバンダナに包まれた弁当箱。お揃いみたいで恥ずかしい。

『柴崎は愛されてるね。』

岳「え？誰に？」

『みーんな！』

置いてくよーと歩き出す彼女の後を追う。

胸の高鳴りと恥ずかしさ。
この感情の名前を俺は知らない。でも1つだけわかることは

今の俺は最高に気分が良いってこと。

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