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柴崎の誕生日は綺麗な晴れ空だった。
「誕生日おめでとう!」
岳「ありがとう。」
朝、柴崎が教室やって来るとみんなは口々にお祝いの言葉をかけて、彼はそれに照れ臭そうにお礼を述べていた。
恵「お菓子いっぱい!」
翔「みんなで食おうぜ!」
岳「俺がもらったやつなんだけど。笑」
柴崎の机には誕生日プレゼントと称したたくさんのお菓子が並べられている。
「柴崎、あの子が呼んでるよ。」
岳「ん?」
目線を向けた先には隣のクラスの女の子。手には綺麗にラッピングされた袋を持っている。
その子の所へ向かった柴崎は少し話をしてから綺麗な袋を持って席に戻ってきた。
恵「あの子だーれ?」
岳「知らない。」
翔「ファンの子じゃん?岳は中学からファンがいっぱいいたもんな。笑」
この男、モテるのか。
確かに綺麗な顔してるし、サッカーがうまくてこの辺りじゃちょっとした有名人だけども。でもファンがいるなんて。
翔「....Aヤキモチ?笑」
『は?』
こそっと私にだけ聞こえるように耳打ちする翔平。こいつうざいな。
翔「痛ってぇな!殴んな!」
『馬鹿じゃないの?』
翔「図星なんでしょ?笑」
『.....。』
翔「痛いってば!」
私たちのやりとりを恵梨香と柴崎は不思議そうに眺めていた。
『次変なこと言ったら倍の力で叩くからね?』
翔「Aは素直じゃないねぇ。笑」
『.....。』
翔「嘘だよごめんなさい。痛いからやめて。笑」
ヤキモチなんてするわけないじゃん。ただ、柴崎ってモテるんだなーって思っただけ。
それ以上の感情なんて私は持ち合わせていない。
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作者名:Pin | 作成日時:2016年1月27日 23時