いつかの五輪 ページ31
歓声が沸き起こった
笛の音なんて誰もきいてなかった
私もきいてなかった
ただ
《「日本！！！ついに！！やりました！！
金メダルー！！！！！」》
実況者のその声で
何が起こったのか理解した
日本代表のみんなが
一番活躍したと言える９番と１０番の番号を背負った二人のところに突っ込んでいく
サラサラの黒髪とフワフワのオレンジ頭は
あっという間に赤色に埋もれて見えなくなった
『っ、っ…！！あき、あきら、あきら！！』
国見「ちょ、そんな腕引っ張んなくても見てるよ俺も
服伸びるからやめて」
金田一「ははっ、やべー…！
ほんとにやりやがった！！」
一緒に応援しに来ていた隣の英と
その向こうの金田一くんも各々の反応をみせる
『うわ、うわ、どうしようどうしよう
泣いてない！？私！
泣いてないよね！？』
国見「いや、フツーに泣いてる」
涙でぐちゃぐちゃの顔に
英が私が首に下げていたタオルを押し付ける
『ちょっと！これ応援用なのに！！』
国見「応援用なら応援して出た涙拭けるだろ」
『涙拭く用は別に___』
金田一「な、なぁ…なんか"アイツ"…
こっち来てね？？」
国見「『え？』」
金田一くんが指差した方向
そっちの方向には
金田一くんが言う通り
こっちに向かってくる人物がいた
"そいつ"は
さっき埋もれていったハズの黒髪だった
『…えっ？ちょ、なに、なに』
国見「おいおいおいまてまて
"アイツ"スタッフから何か受け取ったぞ」
金田一「ああいう箱…俺…ドラマとかで見たことあるな」
『えっ！？何！？何受け取ったって！？』
９番という番号を揺らして
熱が冷めきっていない顔で向かってくる"そいつ"
こちらも高揚しているとはいえ
"そいつ"には負けるから
一歩間違えれば捕食されてしまいそうだった
会場はざわついて
事情を知らない関係者は
私たちのように慌てふためいて
あらゆるカメラがその人物を追う
「A！！！」
"そいつ"____影山飛雄は
注目されるなか、大声で私の名前を呼んだ
そのせいか会場が静まり返る
国見「……ご指名だぞ」
『まっってほんとに何！？
(恋人関係)バレたらとんでもないんだけど！！
って何で英こっちに携帯向けてんの！？』
小声で喋る私たちのすぐ下まで
影山飛雄はやってきていた
ワンフロア離れているとはいえ
最前列のチケットを取れたことに今さら陰謀を感じたけど、もう遅いみたいだ
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街角のドーナツ屋(プロフ) - みずきさん» 読んでいただいて、たくさん褒めていただいてありがとうございます！！何度も読んでいただけるのは本当に嬉しいです〜☺️💓 (2022年12月21日 22時) (
レス) id: 2c7b5feb18 (このIDを非表示/違反報告)
みずき - まさに運命的な出会いで今日初めて街角のドーナツ屋さんのお話を読ませていただいたのですが、、好みどストライクですありがとうございます(真顔)めっちゃ好きな作品だったのでまた読み返しに来ます！！！ (2022年7月18日 2時) (レス) @page36 id: 2b194ba946 (このIDを非表示/違反報告)
街角のドーナツ屋(プロフ) - みおさん» 最後までみてくださってありがとうございます！！すごく褒めてくださってとっても嬉しいです☺️ (2022年2月25日 23時) (レス) id: 282020a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - すっごいいい話でした…。ものすごく感動する素敵な作品ですね。面白かったです (2022年2月13日 1時) (レス) @page36 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
街角のドーナツ屋(プロフ) - 黒瀬将哲さん» プロポーズのところは一番書きたかったんです！(笑)考えていた雰囲気バッチリに書けたのでとても満足しています！最後まで読んでくださってありがとうございました！！ (2021年6月1日 23時) (レス) id: 282020a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：街角のドーナツ屋
| 作成日時：2021年3月4日 19時
