バレーボールから逃げきれない。【影山飛雄】

中学のハナシ４ ページ21

その頃だった



男バレで飛び抜けてセンスが光る影山くんが

チームのみんなとうまくいっていないことを聞いたのは。




『え？影山くんって、一年の頃から英と金田一くんと仲いい子だよね？』


国見「…もう昔の話だよ
今は全然仲良くない」


金田一「あいつのトス無茶振りすぎんだ
はやすぎて誰も合わせらんねぇ」


国見「速さにこだわりすぎてんだよ
スパイカーが打てなきゃ意味ないのに」




影山くんとは毎日喧嘩してばかりらしかった


けどそれは、正面からぶつかってるってことで。




『でもみんな、本気なんでしょ？

影山くんとチームであり続けるために
チームのために

みんな影山くんに正面からぶつかってるんだよね


それって、すごいことだと思うけどなあ』





そして、それって


すごく羨ましいんだ









国見「女バレ、なんか練習サボるやつ出てきてんだろ」


金田一「あ、俺もそれ聞いた
大丈夫か？」


『あー！あはは、大丈夫大丈夫！
なんとかなるから！！』






なんとか、するから。









____英たちには、何も言えなかった

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