気づきたくない現実 ページ4
ヒロキユウミ「じゃあ、またね〜!また連絡してなー!東京行ったら泊めてなー!」
ほろ酔いの友達夫婦と別れ、電車に乗る照史と私は駅まで歩く。
照史「なぁなぁ、Aって次の駅で乗り換えやろ?一駅やし酔い覚ましに歩かへん?」
A「いいね、運動しなきゃだし歩こ歩こ!」
照史「誰がデブやねん!(笑)」
A「言ってないし(笑)」
4人で飲んだ後はいつも駅まで照史と2人になるけど、こんな風に並んで歩くのは初めてだった。
照史「あのさ、誕生日プレゼントやけど、ほんまにあれでよかった?」
A「なんで?本当に嬉しかったよ!大切にするね。」
照史「そっか、よかった〜。女の人の喜ぶもんてようわからんし心配やってん。ま、俺がセンスいいんやなくて東京のおかげやけどなぁ(笑)」
A「はははっ!まだ言ってる(笑)」
照史「まさかAまであいつらに乗るとはやで。すっかりこっちに馴染んだんやな〜。なんか嬉しいわ〜。」
私は元々関西の出身ではない。だから関西のノリにいまいち馴染めず、よく冷めてるとか一歩引いてるって言われてきた。
事実、最初は照史のことも苦手だったしこんなに仲良くなるなんて思ってなかったけど、貸したハンカチを返してくれた時からずっと、照史は私を笑わせ続けてくれている。
照史「ところで、彼氏さんとは最近どうなん?」
A「えー…フツーだよフツー」
照史「そろそろ結婚とか話に出てるんちゃう?」
A「えーないない。もうこの話やめよ!切なくなるって(笑)」
照史「……なんで切なくなるん?彼氏おるだけでもええやん。俺長いことおらんで?俺を好きなファンの子はいっぱいおるけど♡」
最後に照史に彼女がいたのはいつだったかな。
デビュー後しばらくして別れたはずだから2-3年前か。
A「照史ならよりどりみどりでしょ?」
照史「まあな!(笑)」
もし今照史に彼女ができたらどうなるんだろう。
照史の仕事もどんどん忙しくなるだろうし、休みは彼女との時間、例え大阪に帰ってきても家族との時間でこの集まりも無くなるかもしれない。
友達夫婦は東京に遊びに行くって言ってたけど私は…。
会えなくなるのかな。
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作者名:たんかん | 作成日時:2017年2月23日 19時