□Story.56 ページ6
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“偉いわねー、Aちゃん”
“おー、100点何てすごいじゃないか”
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“貴方が悪いのよ”
“お前だろうが!俺はちゃんと働いて”
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“私は精一杯やってます”
“どこがだよ”
・
“Aちゃんは本当にいい子だね”
“お母さんが大好きだもんね”
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“何言ってるの。貴方は私の……”
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・
“貴方なんか産まなければよかった”
・
・
今までの記憶が尋常ない速さで頭を駆け巡る。
嫌な記憶しかない私の頭。
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信じて裏切られての繰り返し。
あの手から逃げたくて一生懸命走ってたあの頃。
だけど、逃げられないことがわかって……
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慣れたつもりだった。
全てに慣れて、痛みも悲しみも憎しみも……
・
・
“ここまで大きくなれたのは誰のおかげだ?”
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“そうだ、俺だよな。だったら言うこと聞かなくちゃﾀﾞﾒだろ?”
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“いい子だね、Aちゃん”
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・
再び私に伸びてきたあの手。
震える体。
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慣れたつもりだったのに……
・
“Aちゃん”
・
・
あ「嫌、やだっ……ｲﾔ!」
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作者名：おんぷ♪
| 作成日時：2013年10月5日 3時
