Believe －ダレモシンジナイ－ Part.2【名前変換】 (ページ35)

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■Story.85 ページ35

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あ「本当に救いようのないﾊﾞｶ何だね。」

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彼女はそう言うとふっと小さく笑った。

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そして、先生が入ってきたにもかかわらず

鞄を持ってそのまま教室を出て行ってしまって。

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先生が呼び止める中、俺も急いで

彼女の後を追った。

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あ「サボったら怒られるよ。」

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静かな図書室。

椅子に座っている彼女はﾏﾌﾗｰに顔を埋めていて。

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ちらっとこちらに視線だけ向ける仕草にドキッとする。

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あ「ほっぺ赤いけど?」

裕翔「えっ、あっ……これはさ、その……ね。」

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彼女のことが好きで好きで仕方のない俺。

顔が熱くなるのが分かって、下を向いていると

ふわっと首にかかるもの。

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それは白いマフラーだった。

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あ「風邪ひいてるんでしょ。私のせいにされちゃ困るから。」

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香水というわけではないんだろうけど、いい香りがする。

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あ「ﾊﾞｶは風邪ひかないって言うのにね。」

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裕翔「それって俺がﾊﾞｶって言いたい?」

あ「んー、どうでしょう?」

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ずっとずっと彼女にからかわれて、振り回されっぱなし。

でも、そんな自分が嫌いになれないのもまた彼女に惚れている証拠。

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あ「風邪ひいてるなら帰ればいいのに。」

裕翔「別に熱あるわけじゃなっ…………!」

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一瞬、何が起きたのか分からなかった。

本当に熱があって、頭がﾎﾞｰｯとして夢でも見てるのかと思った。

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だって、彼女の顔が今までで一番近くにあって。

頬に彼女の唇が触れたから。

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あ「風邪治ったら……デート行ってあげる。」

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