Believe －ダレモシンジナイ－ Part.2【名前変換】 (ページ33)

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■Story.83 ページ33

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裕翔「うー、さむっ。」

涼介「何、風邪ひいたの?」

裕翔「ん、昨日色々あってさ。」

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雨が上がったと思えば、秋から冬へと変わっていく。

首にﾏﾌﾗｰを巻いている生徒がちらほらいて。

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自分の体を摩りながら校舎に入って、

階段を昇ると、張り詰めた空気がまた漂っていた。

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そして、女の子が教室から飛び出してきて

それは芽衣だった。

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涼介「どうした?」

芽衣「Aちゃんのことがまた……」

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裕翔「ｱｲﾂら…………」

芽衣「あまりにもひどすぎて、だから先生に……」

涼介「無駄だよ、ｱｲﾂら知ってて……」

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「その通り、人間ってそんなもの。」

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涼介の声に重なる女の人の声。

振り向くと白のﾏﾌﾗｰを首に巻いた彼女がいた。

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あ「人間って自分が一番可愛いの。」

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昨日、感情的に泣いていた彼女はどこに行ったのか。

いつも通りのあの冷め切った瞳でどこかわからない遠くを見ていて。

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そして、俺らの横を通り過ぎると躊躇することなく

教室へと入っていった。

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芽衣「あんなの書かれて、Aちゃん……」

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今日は芽衣の頬に涙が伝う。

俺も彼女の後に続いて急いで教室に入ると、

またまたびっしりに彼女を中傷する言葉が黒板に書かれていた。

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「男と寝るの大好きなんでしょー。」

「ｱﾝﾀら相手してあげなよー。」

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耳障りな声をあげる女子をよそに

Aは黒板の文字をじーっと眺めて。

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クラス中の視線を背中に浴びながら

黒板に近づいていった。

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