わんこくん:KA ページ16
カ｢よし...今日の夜空いてますか...これだけ聞けばいいだけ...｣
ブツブツと私の背後で呟く後輩寛太くん。サークルは違うけど何故か懐いてくれていて、それが異性の好意であると気付いたのはもう1年以上も前のこと。わかりやすい彼のアタックを受けつつも真意を聞いてあげないのは、彼の必死なアピールが心底可愛いからだ。彼の友達も知ってるようで、私が近くを通ると寛太くんに声を掛けて教えてる場面を何度も見た。
ト｢早く行けや笑｣
カ｢おぁっ、ちょ、押すなやぁ！！｣
『私の後ろで何してるかなぁ？』
カ｢うわぁ！！！Aさん！？｣
『おはよう、寛太くんと富永くん。』
ト｢今日荷物少ないっすね？授業あんま無いですか？｣
『そ！次のコマで最後なんだよね〜。デート行こっかなぁ...』
カ｢デートっすか...｣
ト｢相手いるんですか？笑｣
『どう思う？』
分かりやすくしゅんとする寛太くんが可愛くて、口角が上がっちゃう。ほんとこの子気分が丸見えで可愛い。
ト｢彼氏居てもおかしくないよな？カンタ？｣
カ｢はい...｣
『ふぅん？じゃあ寛太くんが私と付き合ってくれる？』
カ｢へぁっ！？｣
『ん？』
微笑みながら彼を見つめると、顔を真っ赤にして口をパクパクさせてる。これだから寛太くん弄りは辞められない。
『嘘だよ？からかってごめんね？笑』
未だに顔が赤い彼の頭をポンポンと撫でて踵を返し歩き始めた。後ろからは富永くんの爆笑が聞こえてくる。
ト｢情けねぇ〜！笑｣
カ｢やめろぉ...｣
そしてふと思い出してまた彼の前まで。慌ててる彼に1歩近付きお返事を。
『ちなみに今日の夜空いてます。』
カ｢っ！ご、ご飯行きませんか...？｣
『いいよ？サークル終わったら連絡して？』
カ｢分かりました！｣
『またね？』
今度こそちゃんと別れを告げて歩き始めると、同級生が寄ってくる。
｢またわんこくんにお誘いされたの？笑｣
『可愛いでしょ？』
｢そろそろ付き合ってあげたら？笑｣
『言ってくんなきゃやだなぁ〜』
まだ聞こえる距離感。きっと寛太くんにも聞こえてる会話。彼は言ってくれるかな？
彼から電話が来た頃、私は校門で待ってた。
カ｢すみません！遅くなりました！｣
『全然待ってないよ？』
カ｢あの...好きです！｣
『うん？知ってるよ？笑』
カ｢それ、で...彼氏にして欲しいです...｣
『ふふ、良いですよ？』
やっぱり彼は真っ直ぐなわんこくんだ。そんな寛太くんに私はもう夢中です。
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ぴあ(プロフ) - 海月さん» いつもありがとう海月 (2020年3月11日 8時) (
レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - Lizさん» ありがとうございます！読み返して頂けるのは本当に作者としてありがたい限りです。 (2020年3月11日 8時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - 時雨さん» 占ツクでもTwitterでもありがとうございます。 (2020年3月11日 8時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - 珊瑚樹茄子さん» いつもいつも心温まるコメントを頂けて本当に糧になりました。ありがとうございます！ (2020年3月11日 8時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - なぁさん» ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします！ (2020年3月11日 8時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴあ
| 作成日時：2019年5月29日 13時
