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「うーん、胸糞案件。」



どうも、17年振りに実家()に帰ったら弟っぽい子が眼抉られて虐待されてた兄(仮)です。


とりあえずこの子だけ残して殺そうかな、元から実家は潰すつもりだったし。

「その赤眼...お前!」

「気付いてくれた?お父さん、お義母さん。僕だよ、僕。貴方達の息子ですよ。」

「五月蝿い!妾の子であるお前如きが私達の水仙慈(すいせんじ)を名乗らないで!」



妾でも嫁いだのだから水仙慈は水仙慈だろうに。

全く、これだから実家()のクソ共は。まあこんなクソ共と同じ苗字なんて名乗って無いんですよね!



「それに何故お前が生きている!あの施設でお前は使い潰された筈だ!」
「そうよ!死体だって確認したわ!」


「ええ、あの呪骸さえも見抜けなかったの?流石落ちこぼれの集まる家だね。」


「お前もその落ちこぼれの胎から出てきただろうが!大きな口を叩くな!」


「へえ、僕をこの家の出だと認めるんだ?いや、認められたくも無いけどさ。でも僕の母上は優秀だけど傷物だったからこの家系に来ていたのだから、まあ当然僕も優秀である訳だ。」



「御当主様に口答えをするな!」



「飽きた。キャンキャン騒がないでよ、プライドだけは一丁前の落ちこぼれ風情がさ。自分達の命が僕の機嫌に懸かってんの分かんない?」



「ヒッ」




命が惜しいのなら喋らなければ良かったのに。このヒステリッカー共はそんな事も分からないらしい。


「僕はもう母諸共痛めつけられた胎児でもなければ、母の命と引き換えの反転術式を使って貰って生まれても、直ぐにこの四眼を抉り取られた弱者でも無い。僕は、努力して、やっと強者になって、今、母上の無念を晴らすんだ。嗚呼、僕らの為に死んでくれ。」



『僕ら』の中にはあの弟も含んでいる。だってあいつらなんかよりも僕が育てた方がずっといい子になってくれる。


なんて考えながら弟に近づく。


「ねえ。君、名前は?眼はどうしたの?」

「え、僕は水仙慈糸環って言います。眼は生まれつき見えなくて。えっと、お兄さんは誰?父上と母上は何処にいったの?」

あいつらが生まれつき見えていないと嘘を吐いたんだろう。目元に明らかに抉られた後がある。

付いてきてくれるなら術式で治してあげよう。僕も抉られた身だ。

9→←if:『僕』が本当の意味で呪詛師になってしまったら



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リリィ - 物凄く好みです!、中々好みの夢小説が全然見つからなくて困っていました!楽しみに待ってます! (2021年1月15日 21時) (レス) id: 281db98431 (このIDを非表示/違反報告)
零斗 - とても面白かったです!これからも更新頑張って下さい! (2021年1月15日 19時) (レス) id: 300461bf22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パナセ | 作成日時:2021年1月14日 23時

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