鬼と人の境界者

13 ページ15

Aside




取り敢えずここから一番近い町に行って情報を集めることにした。






『距離から見て約3里…走るか』






俺は山をテンポ良く降っていく。




(しっかし…なんだ？ずっと誰か俺を見てる)






匂いや気配は鬼ではない。



(人間…なんだろうがどうも獣臭い)





少し開けた場所に向かって全速力で走った。





「！！おい待てよテメェ！！！逃げんな！」




少し後ろを振り返った。






『！！』



(猪！？いや羽振り物か…この山の村人か？)





開けた場所に着き、彼が付くのを待っていると程なくして追いついた。






そして第一声がこれ





「ぜぇ、ぜぇ…俺と戦え！！」







『……は？』




いやまずそれかよ。









『戦う理由がないんだが』




「お前強ぇだろ！俺にはわかるだよ！お前を見た時からピリピリすんだ」





(いやいやなんだこいつ。つまり何の理由もないのについてきたのか？戦いたいが為に？)






『……名前は？』



「伊之助だ！！」



『よし伊之助、良いことを教えてやる。絶対お前は俺に勝てない、だから諦めろ』






その場を後にしようと後ろを向いて歩く出した。






でも伊之助は間髪入れず俺に殴りかかってきた。



俺はその腕を掴み、投げ飛ばした。





でもこいつは受け身をとった。



「逃すわけねぇだろ！！俺と戦え！」









(殺気出しても怯まないで向かってくる…)







『…………はぁぁ』





(てかまじで誰だよ)

14→←12

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す