28 ページ31
Aside
『ねえ母さん、どうして父さんは…鬼は殺されるの』
父さんが鬼殺隊に殺されて半年ほど経った時。
俺と母さんは山に隠れてもバレる可能性があると考えあえて城下町に身を隠した。
そう、人に紛れて暮らしていた。
「…鬼は人を…命を奪わないと生きていけないから。死んでしまった人は戻らない、たとえ貴方の嫌いな人でもその人は誰かの大切な人。だから奪ってしまったならその裁きを鬼は受けなくちゃいけないの」
『俺も殺される?』
「殺されないためにAにはこの術があるのよ」
母さんは俺の頬を撫でた。
そして俺の髪にいつも大切につけていた髪飾りを俺に付けた。
「人を殺さないで、人として生きていくの。……Aごめんね、母さんの我儘を聞いて頂戴ね」
『……うん』
俺はそれから町で、人と生きてきた。
関われば関わるほど人と仲良くなり、優しさに触れ、大切な存在になっていった。
(でも……鬼の俺が鬼の事を全否定なんか出来ない。鬼の中にも優しい奴はいるはずなんだ。)
そんな風にずっと思っていたからだろうか。 その想いは呼吸にも現れた。
俺の技は別名「罪の釈放」。
自分の罪を全て受け止めることが出来た鬼にだけそいつの存在を俺が『消せる』のだ。
ーーそう、世間に鬼の存在が知られていないのはAが誰よりも鬼を狩り、存在を消しているからに違わないのだ。
ペチペチと面を叩かれて目を覚ました。
「ねえ、手合わせしようよ」
髪の長い子供。霞柱の、確か名前は無一郎。
『…いま?』
「今」
441人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らいむ(プロフ) - 鬼滅隊ではなく鬼殺隊ですよ!あと雷柱ではなく鳴柱です! (2020年4月25日 9時) (レス) id: e597277fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカゲオレンジジュース推し(?(プロフ) - 真の呼吸てなんかかっこいいですね!w技名?どんな感じになるか楽しみです(●´艸`●)ニヒヒ♪ (2019年5月19日 16時) (レス) id: fbd7400c3b (このIDを非表示/違反報告)
ジルア(プロフ) - オレンジジュース()さん» ありがとうございますm(_ _)mこう言ったコメントを貰うと励みになります!!これからも出来る限り更新していけるように頑張ります! (2019年5月14日 19時) (レス) id: b098c84efb (このIDを非表示/違反報告)
オレンジジュース() - ワタシアナタの作品ダイスキなのでこれからも頑張って下さいガンバァ━━━(`・д・´)ノ━━━!!!! (2019年5月14日 12時) (レス) id: fbd7400c3b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ジルア | 作成日時:2019年5月1日 19時