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Aside




眼が覚めると左近次の家で俺は寝ていた。









「……やっと起きたか」





『……左近次、おはよう?』




「外を見ろ、夜中だぞ」








言われて外を見れば日が暮れ、星が輝いているのは見えた。








(日が昇るときに気を失ったことは覚えてる…でも今は夜中だから一日中寝てたのか?)









「義勇がお前をここに連れてきたのが一月前だ」






俺の考えていることがわかったように言い放つ左近次。









『一月!?そんなの寝てたのか、あれ炭治郎は?』







「あいつは最終選別に行った」








サーと鳥肌がたった。









(俺が眠っている間に炭治郎は…行ってらっしゃいぐらい言ってやれれば良かったなぁ)








『…錆兎達が最終選別に行った時も、俺は見送りが出来なかったよな、』







左近次は炭に火をつけながら俺の話しに耳を傾けてくれる。







ーーーー『え、俺の任務中に行くのか?』






ーーー「ああ、Aが帰ってきたらもう俺たちは帰ってきてるから」






ーーーー『っはは、錆兎は頼もしいなぁ。…任務から帰ってきたらどうか俺を迎えてくれよ?』








錆兎と義勇の頭を撫でた。






そして俺が任務に赴く時、錆兎が俺に









ーー「…帰って来れたら、Aにお願いしたいことがあるんだ。聞いてもらえるか?」









ーー『もちろんだ。その時は義勇も一緒に伝えに来いよ、俺は待つのが得意だから』









あの時の錆兎の顔は忘れられない。





あの時俺に何を言おうとしてくれたのだろうか、今では本人に聞くことも叶わない。









『大丈夫さ、炭治郎は勝てる。お前の作った仮面だって持ってったんだろ?……俺は信じるよ』









「……ああ」






禰豆子の頭を撫でてから布団をかけた。








しばらくしてから俺は夜風を辺りに外に出た。




その時だった。







ーー「A、お帰り」









ばっと後ろを向いた。






そこには何もない。



だけど確かに…錆兎の声がした。









『…そうか、お前達が帰る場所はやっぱりここなんだな』









届くはずのない相手に俺は空に向かって言った。



返事は来ないこともわかっていたがどうしても伝えたかった。









『お前が残してくれたもの、全部俺が繋ぐから』

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リュウビ(プロフ) - とても面白いです!続編楽しみにしています!頑張って下さい! (2020年10月29日 21時) (レス) id: 7e5a6f9b54 (このIDを非表示/違反報告)
国見@いちご姫(プロフ) - 続きが気になります!スランプ気味なのは承知です!頑張ってください! (2020年10月15日 10時) (レス) id: 0b392edb58 (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - まだ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 4d4917b86c (このIDを非表示/違反報告)
らいむ(プロフ) - 上限の伍って書いてありますが、累くんは下限の伍ですよ! (2020年4月25日 11時) (レス) id: e597277fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ジルア(プロフ) - こんな嬉しいコメントありがとうございます(つД`)ノ頑張って続き頑張ります! (2020年1月1日 16時) (レス) id: 9696a1e2c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ジルア | 作成日時:2019年6月11日 20時

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