隣の兄ちゃん (ページ3)

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高校はもちろん一緒

俺が村上くんの背中を追ったから

だから冬休み明けはもちろん学校で会うことになる

いつも一緒に学校に行っとったけど「いつも1人で登下校するやつがクラスにおって、これからはそいつと登下校することになった」って意味わからん理由つけて一緒に行くのを避けた

村上くんは真面目なのかあほなのか「そっかー…1人は寂しいもんなぁ…亮は優しいなぁ」って返信してきて一切疑わなかった

校内で会っても何かと用事を付けて避けたり、遠くで村上くんを見つけたら友達に「忘れもんした」と言って先に行かせて別のルートを使ったりした

そうやって避けに避けまくって過ごしとったらいつの間にか春休み

もう少しで村上くんがこの街を去ってしまう

親も「信ちゃん東京の大学行くんやってね」って追い打ちをかけるかのように言うてくる

「そやね…」って適当に返して自分の部屋に戻るとスマホが震えた

見ると村上くんから『来週引っ越しするんやけど見送り来てくれへん？』ってLINEだった

合わせる顔もないから断ろうと思っとったら『つか来てくれ』って追加された

「親の方がええんちゃう？」って送ると「親より亮のほうがええ笑」って

一瞬で顔に熱をもった

村上くんは軽く何も考えずに言うたやろうけど、恋してる俺にとっては嬉しすぎる言葉やった

断るに断れんくなって「了解」って送信した

そのあと「ありがと!」とスタンプが送られ、時間とかまた決まったら連絡するときてLINE上の会話は終わった