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蹲って動けそうもないAを抱き上げてベッドに運ぶ。いつもは照れて暴れるAやけど、そんな気力も無いのか黙ってただ運ばれるだけな姿に更に心配が増す。
体に響かんように、なるべく優しくベッドに降ろしてやると、すぐさまお腹を抱えるようにして横向きに体勢を変えた。
「しんどい？」
『んー、』
「ん？迷惑とか思わんから言うてみ？」
『……おなかいたいしこしいたいしきもちわるい』
「ん、ちゃんと言えてえらいな」
頭を撫でてやると、痛さで眉間に寄ってた皺も取れて少しだけ表情が柔らかくなった。こんなんで良くなるんやったらいくらでも撫でたるのに。
『、ごめんね』
「なにが？」
『せぇやくんも疲れてるのに』
「ええよ。今はAの方が大変やろ。薬は？」
『飲んだ。………お昼に』
「それ飲んだ言わへん。もう切れとるわ」
胃空っぽの状態で薬飲んだあかんねやっけ？先なんか食わさなあかんな。
「A？食欲ある？」
『ない。おなかすかん。きもちわるい』
「うどんとかやったら食べれそう？」
『たぶん？でも全部はむりかも』
「残り俺食うからええよ。ほなうどんにしよか」
『せやくんがつくるの？』
「………こんな時のためのうーばーやろ」
結局出前頼みって情けなすぎん？簡単な料理ぐらい作れるようにしとくんやった。……帰ったら教えてもらおかな。
一番早く来てくれそうな店で注文を済ませ薬を探しに寝室を出ようとすると、服の裾を引っ張られる感覚がした。言わずもがな、その犯人はAで。
「ん？どした？」
『ぁ、いや、』
こんな時にも"寂しい"を素直に言われへんAが愛しくてかわいくてしゃあない。ほんまは寂しいくせに。離れんといてほしいって思っとるくせに。
「俺ここおるから大丈夫やで」
『……ごめん、』
「ごめんちゃうやろ」
『……ありがとう？』
「よくできました。もう今日は風呂も無理やろ？化粧だけでも落としとこか」
『そこの引き出しにシート入ってる』
「知ってる」
ばっちり化粧をしたAがすっぴんになってスキンケアまで終わらしたタイミングで鳴るインターホンの音。出前もう来たんやな〜って部屋を出ようと立ち上がったけど相変わらず服の裾は掴まれたまま。
「A」
『んー』
「服伸びる」
『……』
「そんな睨んでもしゃあないやろ。うどん伸びてまうやん」
『ん、』
「すぐ戻ってくるから」
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てと(プロフ) - トマトさん» コメントありがとうございます♪なるべくせ〜やくんが話す神戸弁に近づけるように書いているのでそう言って頂けてとっても嬉しいです！これからものんびり書いていくので引き続きよろしくお願いいたします！ (12月29日 16時) (
レス) id: 6fedb51eb5 (このIDを非表示/違反報告)
トマト(プロフ) - コメント失礼致します。てとさんが書く誠也くんがめちゃくちゃ好きでニヤニヤしながら毎回読ませて頂いてます！！これからも楽しみにお待ちしてます！ (12月29日 8時) (レス) @page47 id: dd8df9e075 (このIDを非表示/違反報告)
てと(プロフ) - さくらさん» わわ！ありがとうございます！そう言って頂けてとっても嬉しいです！のんびりマイペース更新にはなりますが、これからもお暇な時に見に来て頂けると幸いです。がんばります！！ (9月26日 21時) (レス) id: c8253d70a7 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 一昨日ぐらいにこの作品を見つけてから、もう3周はしてます！更新待ってます！頑張って下さい！！ (9月13日 1時) (レス) @page22 id: ca3bb76466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てと | 作成日時：2023年8月14日 2時
