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もう一度キスしようとして顔を近づけた瞬間、開けられた楽屋のドア。やばいと思った時にはもう遅くて、ばっちり見られてた。………よりによって一番面倒くさそうなやつに。
「おいごら大晴お前なに勝手に入ってきとんねん!!!!」
「わああああ!!!すいませんでしたああああ!!!お邪魔しましたああああ!!!」
慌てて出て行った大晴にあとで記憶消すように言っとかなあかんな、なんて思いながら膝の上の奴を見ると両手で顔を押さえて、今にも泣きそうな震える声でなんかぶつぶつ呟いてる。
『みられた、たいちぇくんにみられた、せえやくんにあまえてるかお、いきていかれへん、はずかしい、どうしよ、』
「さっきのA、世界一かわいい顔しとったなあ。安心し。大晴には何がなんでも記憶消すように言うとくから」
『どうしよ、むり、はずかしくておよめにいかれへん、』
「嫁に貰うんは俺やからそれは別にええやん」
『あ、そっか、でもどうしよう、はずか、………ん?』
「ん?(笑)」
『なんか、いま、ぷろぽーず、された?』
「どうやろな?(笑)」
『ん?』
「俺もそろそろ戻らな。また後でな」
未だパニックになってるAを膝から降ろして、最後におでこにキスをひとつ落とす。ぽかんとするAに笑いながら立ち上がろうとすると、ネクタイをぐいっと引っ張られた。
「な、、え、?」
今度は俺がパニックになる番。
引っ張られたと思ったネクタイは、油断してたせいもあって意図も簡単にAの方に寄せられて、唇に降ってくる柔らかい感触。触れるだけのキスをしてきたのは、今度はAの方。
『えへへ、誠也くんおめでと』
「お前ほんま帰ったら覚えとけよ」
帰ったら嫌って言うほど抱き潰すことを心に決めて、Aの楽屋を後にした。
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てと(プロフ) - トマトさん» コメントありがとうございます♪なるべくせ〜やくんが話す神戸弁に近づけるように書いているのでそう言って頂けてとっても嬉しいです!これからものんびり書いていくので引き続きよろしくお願いいたします! (12月29日 16時) (レス) id: 6fedb51eb5 (このIDを非表示/違反報告)
トマト(プロフ) - コメント失礼致します。てとさんが書く誠也くんがめちゃくちゃ好きでニヤニヤしながら毎回読ませて頂いてます!!これからも楽しみにお待ちしてます! (12月29日 8時) (レス) @page47 id: dd8df9e075 (このIDを非表示/違反報告)
てと(プロフ) - さくらさん» わわ!ありがとうございます!そう言って頂けてとっても嬉しいです!のんびりマイペース更新にはなりますが、これからもお暇な時に見に来て頂けると幸いです。がんばります!! (9月26日 21時) (レス) id: c8253d70a7 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 一昨日ぐらいにこの作品を見つけてから、もう3周はしてます!更新待ってます!頑張って下さい!! (9月13日 1時) (レス) @page22 id: ca3bb76466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てと | 作成日時:2023年8月14日 2時