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ようやく離してくれた裾に少し寂しさを感じながら、Aを風呂まで見送りソファに腰を下ろす。
自己肯定感高い方では無いし、どっちか言うたらネガティブ思考やし、不安を漏らすことは今までも何回かあったけど、あそこまでなるのは初めて見た気がした。
「髪乾かしたるからここおいで」
『、ありがと』
風呂から出てきてとぼとぼ歩いてくるAに、足の間をぽんぽんと叩くと、ちょこんとそこに納まる姿はどこか気まずそう。
少し伸びた髪を乾かしてると香ってくるいつものシャンプーの匂いが、さっきまでドロドロしてた気持ちも落ち着けてくれる。
「ん、おしまい」
『………っ』
「っと、」
ぽんと頭に手を置くと、こっちに振り返って勢い良く抱きついてきたAを慌てて受け止めた。俺の存在を確かめるように、胸元に顔を擦り寄せてくるAがかわいくて優しくゆっくり頭を撫でる。
「まだ風呂入ってないで」
『いいよ、別に』
「なにぃ、ほんまにどしたん」
『………なんであたしじゃないん、』
「ん？」
『誠也くんの相手、なんであたしじゃないの……』
「、せやな」
『あたし以外の誰かが誠也くんに触れるのも触れられるのも、キスとか……、それ以上のこととかされるのも、愛されるのもしぬほどいや、』
「A……」
『、って思っててんけど、お風呂入って酔い覚めたらそんなこと考えてんのアホらしくなっちゃった！お仕事やねんからそんなこと言ったってしゃあないやんね！ごめん！忘れて！』
「A」
『明日も撮影あるやろ？早く寝ないと。誠也くんもお風呂入ってき？』
「A、ちゃんと話しよ」
抱きしめてた腕を緩めて、しっかり目線を合わせれば、無理に笑顔作って声を震わしながら涙を我慢するAは壊れそうで、どっかに消えてしまいそうで。
「俺はAしか見てへんで？」
『わかってる、ねんけど、』
「けど不安なんやろ？」
『んっと、』
「ゆっくりでええからAの思っとることちゃんと聞かして？」
『今はそうでも、その内誰かに誠也くん取られるんちゃうかなって、こわくて、』
「こんなに愛してんのに何を不安になることがあるん。俺の愛足りてへん？」
『だって、あたしなんかより素敵な人はきっとこの先誠也くんの前にいっぱい現れるから、だから、』
「お前それ以上言ったらほんまに怒るで」
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てと(プロフ) - トマトさん» コメントありがとうございます♪なるべくせ〜やくんが話す神戸弁に近づけるように書いているのでそう言って頂けてとっても嬉しいです！これからものんびり書いていくので引き続きよろしくお願いいたします！ (12月29日 16時) (
レス) id: 6fedb51eb5 (このIDを非表示/違反報告)
トマト(プロフ) - コメント失礼致します。てとさんが書く誠也くんがめちゃくちゃ好きでニヤニヤしながら毎回読ませて頂いてます！！これからも楽しみにお待ちしてます！ (12月29日 8時) (レス) @page47 id: dd8df9e075 (このIDを非表示/違反報告)
てと(プロフ) - さくらさん» わわ！ありがとうございます！そう言って頂けてとっても嬉しいです！のんびりマイペース更新にはなりますが、これからもお暇な時に見に来て頂けると幸いです。がんばります！！ (9月26日 21時) (レス) id: c8253d70a7 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 一昨日ぐらいにこの作品を見つけてから、もう3周はしてます！更新待ってます！頑張って下さい！！ (9月13日 1時) (レス) @page22 id: ca3bb76466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てと | 作成日時：2023年8月14日 2時
