アルストロメリア3 (ページ41)

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そんな誠也くんの一言から始まったプチファッションショーやけど、二言目には「スカート短ない？」とか「肌見えすぎちゃう？」とか言ってくるから正直ちょっとめんどくさい。

『も〜〜、誠也くんお父さんみたい』

「おと、！俺は心配してやなあ！」

『だってほんまやもん。照史くんにもおんなじようなこと言われたことある』

「どっちみちお父さんやん」

『こんなことになるんやったら着るんじゃなくて見せるだけにしたらよかった』

「見せたところでやで」

『誠也くんの好きな服じゃなくてごめんね』

「？なんそれ」

『いやー、頑張ってはみてんで？でもやっぱりあたしに清楚系は無理やった』

試着するとこまではいってん。
でもなんか違うなって思って結局いつも通り、カジュアルな服ばっかりになってた。

撮影とかやったらまだ着れんねんけどな〜。プライベートやとどうもキャラじゃないっていうか、コスプレしてるみたいで恥ずかしくなっちゃうのよなあ。でも誠也くんが喜んでくれる服装もしたいし。うーん、オトメゴコロって難しい。

「なんや。そんなこと気にしとん？」

『そんなことって！こっちは真剣に悩んだのに、』

「あれはあくまでも理想やん。あの店の中やったらあれってだけ。Aが好きな服着て笑ってんのが一番やしあんま気にすんな」

『ちゅるちゅるのんじゃなくてもいい？』

「ちゅるちゅるてなに(笑)AはAのまんまでええよ。あ、でもあんま短いのはやめてや」

『なんでよ〜〜かわいいのに〜〜』

「かわいいからあかんねん。他の男に見られるぐらいやったら一生Tシャツにデニムとかでええわ」

『それはあたしがいや』

「ほんなら大人しく肌出てないの着とくことやな」

『え〜〜だってそろそろ暑いもん〜〜肌出してなやってられへん』

「あんまわがままばっか言うとほんまにクローゼットの中Tシャツとデニムだけにすんぞ」

『それだけはやめて？絶対やめて？』

ファッションショーも一通り終わって、部屋着に着替え終わったあと、そのままソファへと腰を落ち着かせる。
キッチンでコーヒー入れ直してた誠也くんも、あたしの分のミルクティを持って隣へと座った。