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口滑らせすぎたと思ったときにはもう遅くて。暗闇でもわかる、明らかに眉間に皺を寄せる誠也くん。新年早々怒らせちゃったなあ。
「ってことは最初に声聞いたんは小瀧？」
『あ、あの、いっつも年明けて最初に挨拶するの望やったから、つい、』
「あー、ちゃう。ごめん。怒ってへんから。やからそんな落ち込んだ顔せんといて」
『……なんで落ち込んだ顔してるってわかんの』
「ん？Aのことやったらなんでもわかるもん、俺」
『……来年からは何があっても一番にせぇやくんに電話するね』
誠也くんの未来にあたしがいるように、あたしの未来にも当然誠也くんはいて。いいな、こういうの。ずーっとずーっとこういうのが続けばいいのにな。
それからもうしばらく走り続けた車は、ようやく目的地に到着したらしく、併設する駐車場へと停められた。
「ん、到着」
『おつかれさま。ありがとう』
外に出れば、肌寒さの中に感じる潮の香り。少し歩くと、海岸線が見えてくる。人はちらほらいるもののそこまで多くはなくて安心する。
「ここ穴場やねんて。初日の出、綺麗に見えるらしいで？」
『わざわざ調べてくれたん？』
「せっかく一緒におれんねんから一緒に見たいやん……、」
照れて鼻を触る癖が愛しくて、小指を絡めるとキュッと握り返してくれた。
「手ぇつめたっ！」
『末端冷え性なもんで』
「なんかあったかいもん買ってくるからそこの階段座って待っとき」
『えぇー、』
「すぐ戻ってくるから、な？」
繋いだ手をすぐに離されて駄々をこねると、その手はすぐに頭の上に降ってきてぽんぽんと撫でてくれる。あたしがこれに弱いの分かっててやってくるから誠也くんはずるい。
数分して帰ってきた誠也くんが持ってたのは、コンビニの袋と先程まで使っていたのよりも少し大きめのブランケット。
『わ！ごめん、持ってきてくれたん！』
「体震えとうやん。てか俺も寒いし」
そう言って2人一緒にブランケットに包まれば、自然と寄せ合う形になる体と体に、心もぽかぽかしてくる。
「ん、これAのミルクティな」
『ありがと。あ、肉まん』
「さすがに小腹すいた。ピザまんもあるけどAどっちがいい？」
『ぴざまん！』
「せやんな(笑)」
ブランケットの中で2人で身を寄せあって肉まんとピザまん食べて、1口ずつ交換こして。気づけばさっきまで暗かった景色はオレンジ色へと変わっていた。
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てと(プロフ) - 大変失礼致しました。設定変更させて頂きました。ご指摘下さった方々ありがとうございました。 (2022年10月22日 14時) (
レス) id: c558a54b1b (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑雲 - オ.リ.フ.ラ立ってます、、！外さないと違反になってしまいますよ〜^^; (2022年10月22日 12時) (レス) id: 375c64130e (このIDを非表示/違反報告)
オシヒカリ(プロフ) - オリ/フラ立ってますよ… (2022年10月22日 10時) (レス) id: dcc6542c5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てと | 作成日時：2022年10月22日 2時
