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「あんなもんただの紙切れやしなー。気に入らんならくちゃってぽいや」
えーい、と言いながら自分のおみくじも投げ捨てる。えー。
「Aちゃんは悪くなんかないよ」
「え？」
ロボロ先輩と目が合う。何を考えているか分かりそうで分からない。でも優しい目だ。
「運命でしょ、出会えたのは」
運命、うんめい。フェイト、ディスティニー、シックザールとかとか。運命、なのかなあ。信じたくなってみちゃう。
なんでか嬉しくて、でも少しむず痒くて。耳がじわっと熱くなるのが分かったから思わずロボロ先輩から視線を逸らした。
「…………うん、そうかもし「まじかよ！！！！！！！！！！！」
隣で叫ばれる無限デシベル。耳がキーンってなる。眉根が寄るのが止められないまま横を見れば、俺も俺も！と同じようにぐしゃぐしゃ丸めた紙を次々に投げ捨てるこねちゃんとぞむぞむ。……何枚引いたんだろう。
「……神様怒って、バチ当たらないかな」
「俺が追い払ったるよ。任せとき」
いつもの大先生が言いそうな甘ったるいセリフも、ロボロ先輩の口から出れば本当に追い払えちゃいそうだ。
「神様なのに？」
「俺らが得するか損するかやからな。神様かなんて知らん」
そんな言葉に、この人も生徒会の一員なんだと気付かされる。神様にも歯向かうのか。なのに、みんなとならできてしまえそうな気がする。
でももし、出会えたのが本当に運命なら。神様にも少しは感謝しなくちゃな、と思った。
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透明子 - シケさん» ありがとうございます！楽しんでいただけて嬉しいです！ (2018年10月17日 0時) (
レス) id: 338f066e9c (このIDを非表示/違反報告)
シケ - 面白いです (2018年10月14日 17時) (レス) id: cfbdc17c2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透明子 | 作成日時：2018年9月1日 11時
