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隣が何を思い出しているのかどんどん精気を失っていくが、会は進められていく。まあ、誰も聞いておらずざわざわしているのだけど。
さすがに声をかけた方がいいのかな、なんて口を開こうとしたとき、ステージに一人の生徒が上がってきた。なんというかオーラがある。横に並んでいる先生方の空気がキリッとしたのが分かって、体育館中が静まり返る。そんな雰囲気も気にせず、視線を一気に集めた彼が口を開いた。
「諸君、んんっ、私が生徒会長だ。1番上に立つものだ。この学校へ入学してきた諸君らは言わば私のコマだ。」
？？？
声ひっく。
周りもみな口を開けてぽかーんとしている。事実、校長先生の挨拶であれだけざわざわしていた生徒達が静まり返っている。
「私はここをより良くしたい。楽しい場所にしたい。どうせ通うなら楽しくなきゃ嫌だし、悪しき風習などという腐ったものに支配されたくはない。学校ごときが私達の全てを制限するのはおかしいと思ったことはないか？もっと楽しいことがしたいと思わないか？」
「いいか、俺は国を変えるからな。学校を変えるのはその前段階だ。そのために君らというコマを存分に使わせていただく。諸君ら生徒の願いもできる限りで叶えよう、上に立つものとして」
……国？やばい事言ってる。だけど妙な説得感があるのはなぜだろう。その口から留まることなく紡がれるスケールの大きなことを、想像できてしまうような気がするのだ。
「……と、いうわけでだ。まずは私からの入学祝いをやろう。喜んで受け取れ、ここへやって来ることができた幸運な者共」
満足そうな顔をして言い切った壇上の彼は口を開けて固まっている新入生たちを見回し、ニヤリと笑った。寒気がする。わたしと目が合った瞬間にニヤリとしていた気がするのは気のせいか。
そして心底楽しい、という表情の彼がその右手を上にあげた瞬間、
ドゴーン
「……？？？」
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透明子 - シケさん» ありがとうございます！楽しんでいただけて嬉しいです！ (2018年10月17日 0時) (
レス) id: 338f066e9c (このIDを非表示/違反報告)
シケ - 面白いです (2018年10月14日 17時) (レス) id: cfbdc17c2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透明子 | 作成日時：2018年9月1日 11時
