04.不思議 ページ4
┄
『じゃああの、ありがとう、ございました』
そういえば。呆気にとられていてちゃんとお礼を言ってなかったのを思い出した。
こうやって委員会以外で関わるのも最後だろうしどうせならしっかり顔でも拝んでおこう〜奈子ちゃんにレポしよ〜と顔を上げれば思っていたより距離が近くて。
なんなら向こうもこちらを見ていて、後ずさる。
わたし！イケメンに耐性ないんだって！！
てかなんでこっち！見てるの！
目線が落ち着かなくて教室の時計をチラッと覗けば
ヤバい。あと1分で授業始まっちゃう。
急がなきゃ。
スカートに付いた埃を払って軽く礼をしてから
通り過ぎようとすると、ギュッと右腕を掴まれた。
『え』
｢あのさ、｣
ほらー！タイミングよく鳴るチャイム。
が鳴ったからか、掴まれた腕の力が弱まる。
と、思ったのに逆に強まっていく力。
なに？え、なんで掴まれてるの？
てか時間が！授業遅れたじゃん
無断欠席？いるのに？学校いるのに？最悪！！！
じっと見詰めても私の腕を掴んだままそっぽを向いて
一向に答えてくれない平野くん。
用がないならちょっと痛いし早く戻りたいし早く離して欲しい。
というか離れるようにさっきからブンブン腕振ってるのに全然離れないんだけど握力いくつなの？強すぎない？
あと数分もやったら先に私の腕が折れる気がしてきた。
｢じゃあちょっと、着いてきて｣
『…ちょ、ちょっとって？待って！』
｢ごめん、待たない｣
待たないって、どこの少女マンガですか？
なんてツッコミすらできないくらい凄い剣幕で言うじゃん、全然ノリツッコミしたら逃げれるかなとか頭の片隅で考えたけど笑えなかったよ今。
どこまでパワフルなんだ、この人。
05.vision of sugarplum→←03.例えるなら
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mun(プロフ) - このお話大好きです！これからも楽しみにしてます！ (2020年10月26日 17時) (
レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
夏(なの)(プロフ) - コメントありがとうございます！パスワードは作品を見て頂ければ分かると思います。 (2019年1月3日 13時) (レス) id: d826207ec4 (このIDを非表示/違反報告)
みさと(プロフ) - パスワード知りたいです！ (2019年1月3日 12時) (レス) id: f4a3a3a2e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏 | 作成日時：2017年9月10日 9時
