想いの先は 神宮寺side ページ25
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光に告って、玉砕してから早1ヶ月。
自分でも意外だけど、だいぶ吹っ切れている。
初恋は実らないって本当なんだなって分かった。
でもさ、"初恋"は実らないんでしょ？
てことは、その次の恋は実るよな？
そう思っているのも、吹っ切れているのも全て今俺の隣で頭を抱えているこの人のせい。
彩「あ〜もうやだ！！分っかんない！」
白木彩。
あれから何かと側にいてくれる。
何を言うわけでもなく、ただくだらない話をしていてくれる。
そして、どうして頭を抱えているかって？
それは、今受験勉強の真っ最中だから。
分からない問題でもあったのだろう。
受験を2ヶ月後に控えている俺たちは今俺の家で受験勉強に励んでいた。
彩ちゃんは同じ高校を受けるから、2人で励まし合いながらよく一緒に勉強をしている。
彩「もうさぁ、せっかくのクリスマスなのに勉強なんてさ！受験生は辛いわぁ。」
そう、今日はクリスマス。
世の中は恋人たちとイルミネーションでも見に行ってイチャイチャしているであろうこの日に、俺たちは受験勉強をしている。
そりゃ勉強しなきゃいけないけど、ちょっと虚しくなるよな。
「まぁ光たちも勉強してるだろうし、俺らも頑張ろ。」
彩「そうだねぇ。」
とは言っても、俺もクリスマスなのにずっと勉強するのはつまらなくなってきてた。
ってことで、
「じゃーん！クリスマスケーキでーす！」
勉強を頑張ってる自分たちへのご褒美と、ただ彩ちゃんとケーキを食べたかったがためにケーキを作ってもらった。
しかも結構豪華！
彩「うわっ！なにこれ、かわいい！！」
目をキラキラさせて写真を撮っている姿はやっぱり女子だなと再確認させられて、
なんだか笑いが込み上げてきた。
「これ、特注なんだ！だから味は安心して！」
彩「うぇ！？と、特注？
いや、味は心配してないけど…」
彩「一緒にいるから忘れてたけど、この人だいぶお坊ちゃまなんだった…」
何故か今度は頭を抱えだした。
「大丈夫？頭痛い？」
そういって顔を覗き込んだら
彩「だ、大丈夫だから！ケーキ食べよ！ね？」
今度は顔を真っ赤にさせてる。
ほんと、忙しいヤツ。
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作者名：コットンP | 作成日時：2021年12月9日 18時
