レインボーキャンディガール【名前変換】 (ページ10)

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◇Story.10 ページ10

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「A、ちゃんと準備したの?」

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遅刻しないようにとアラームをセットしたのだけれど

遠足の前日の子どもと一緒で、

ワクワクして寝れなくて遅く眠りについたのに

朝方には目が覚めて、

待ち合わせまでまだ余裕が十分にあった。

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あ「今してるからー。

というか、ママには関係ないでしょ。」

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階段下から聞こえてくる言葉にそう返して

私は久しぶりのメイクにとりかかる。

この前は友達にしてもらったけれど

今回は一緒に行かないのにお願いできなくて

完全に見よう見まね。

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ベージュ系のアイシャドウをのせて

ぎこちなく瞼をクイッと引っ張って

アイラインを細めに入れる。

ビューラーは瞼を挟まないように

睫毛の根元から徐々にカールを付けて、

マスカラはだまにならない程度に

重ね塗りをしていつもより長い睫毛が完成した。

そして、最後の仕上げにハイライトと

チークをのせたら

ちょっと大人っぽい自分の姿が鏡に映って

これなら、宏太の隣に並んでも釣り合うかな?

何て、完全に子どもが背伸びしただけなのに

そんなことを思ってしまった。

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「もう出かけるの?」

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あ「うん、ちょっと早いけど……

待たせるよりいいかなぁ、って。」

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いつもは学校の黒のローファーだけど

今日は少しヒールの高い

茶色の夏っぽいミュールを履いて家を出て。

待ち合わせの駅前の広場にバスに乗って向かった。

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休日ということもありにぎわっている駅前。

腰掛けようとベンチを探していると

一番奥の方に白のVネックに

ラフな黒のジャケットを羽織り

深めの色のジーパンをはいて足を組んでる人を見つけて

近寄るとやっぱり。

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宏太「あれ、いつもより早いじゃん。」

・

私が背伸びしたって意味もないほどに

大人びて見えてしまう宏太だった。

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