検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:81,248 hit

◇Story.7 ページ7












ママ情報によると大学の夏休みが明けるまで

宏太は実家にいるらしい。









また、昔のように近くにいると分かっていても

少しは私だって成長しているから









アポなしで会いに行く、

いわゆる突撃訪問はできるわけはなく









かといって約束する勇気も何となく出なくて

ただ、ひたすらに学校生活を送り








そんな生活に溜息をつくしかなかった。



















大貴「おい、今日で溜息何度目だ。」

あ「んー、三度目?」



















大貴「ちげぇわ!10回目だ。」

あ「数えてるなんて暇人。」



















大貴「それはお前が何度もつくからだろ!」



















何て言ってくるもんだから、今度は

意識的に11回目の溜息をついた。



















大貴「お前が溜息つくと俺の幸せまで逃げていく。」

あ「ちょっ、人の顔の前で手を動かさないでよ。」



















“幸せ”何て形あるものじゃないのに








まるで空気の中に浮かんでいるかのように

ぎゅっぎゅっと掴んだ大貴は

それを口に運んでパクパクと食べるふりをする。



















きっとこういう人だから恋愛で悩んだことないんだろうな。

聞くところによると意外とモテるらしいし……


















こっちは人生3度訪れると言われているモテ期が

一度も来たことないって言うのに。



















大貴「何だよ、その軽蔑した目は。」

あ「別に……。というか、大貴って好きな人いるの?」



















大貴「は?」









あ「いや、だから……好きな人!

え、何……いないの?」



















普通の質問をしただけなのにむっとした表情をして

私を睨んできて、








あれだけ人に注意してたくせに

自分が大きな溜息を盛大について……



















“お前って超単細胞の上に鈍感なんだな”



















ってぽつり呟いた。






◇Story.8→←◇Story.6



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (280 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
138人がお気に入り
設定タグ:おんぷ , 名前変換 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2014年9月6日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。