レインボーキャンディガール【名前変換】 (ページ6)

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◇Story.6 ページ6

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その後の帰りは二人の間に会話はあまりなかった。

けれど、宏太はちゃんと家まで送り届けてくれて

私のママは娘が帰ってきたことより

宏太の姿を見られたことにすごく喜んでいた。

・

そして、玄関で大学はどうなの?

の導入文からいわゆる世間話が始まって。

“送ってくれて、ありがとう”

・

と伝えることなく、私は階段を駆け上がり

自分の部屋に逃げ込んだ。

・

「宏太くんなら就職先はいくらでもあるわよ。」

宏太「ならいいんですけどねぇ。

まぁ、内定貰えなかったらその時はその時ですよね。」

・

ずっと年の差は埋まらないのかな。

子ども扱いはこのまま変わることは無いの?

二人の会話に聞き耳立てながら

お気に入りのクッションを手に取り

感情をぶつけるように何度もパンチを入れる。

・

そうすると、ノックもなしにドアが開いて

ママから甘いシュークリームを手渡された。

・

「宏太くんが買ってくれたんだってね。

Aはいいお兄ちゃん持ったわねぇ。」

・

あ「お兄ちゃんって……

別に私はなってって言ってないもん。」

・

お兄ちゃんじゃなくて“彼氏”になって欲しいから

そんなこと言われたって何も嬉しくなくて、

・

「何をそんなぷりぷり怒ってんのよ。

いい加減、宏太くんを振り回すのはやめなさいよ。

もう、子どもじゃないんだからね。」

・

ママには子どもではない、と言われ

だけど、宏太にはまだまだだと

言わんばかりに子ども扱いされて、

一体、私は何者なの?

・

大人は言うこととやることが矛盾だらけで

振り回されているのは子どもの私の方だ。

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