過大評価だって ページ40
軽い荷物を抱えて入り口に向かう。
退院の日取りは教えていないから出迎えは送迎を請け負ってくれた保護者のみだ。
「…お前、こっちに移ったらどうだ？ どうせ一人だろ」
「お互い様だけどね。ニュース見たよ」
「………。なら尚更だな。家 捨ててこい。弱いお前ならできるだろ」
ははは。と乾いた笑いで誤魔化す。
「ずいぶん、遠い引っ越しになるなあ。」
「近いだろうが」
「え？ 遠いでしょ」
「は？」
「えっ」
「あ〜てっきり外国の方かと」
「隣の区だわ。何を好んでお前をイギリスに連れてかなきゃいけねぇんだよ」
これ以上巻き込むつもりはねぇわ。
そう言ったみーちゃんとミラー越しに目が合う。
「でもさ。」
そこまで言ったけどその続きが形になって、喉から出ることはなかった。
「(あ、スイートポテト)」
「タケミチ、ヒナちゃん、私着いてきて良かったの？」
これはもしかしなくてもデートのご予定とかあったのでは。
「いいのいいの！ ヒナが言ったんだから！」
「ごめんね タケミチ」
小さな声で武道にそう言えば「いいんだよ…ヒナが言うならいいんだよ…」と明らかにしょんぼりしていた。ほんとにごめん。
あと五七五だね。
「寒いね〜今日、雪降る予定らしいよ。タケミチくん」
「雪だるまできるくらい降っかな〜」
私から見れば全然寒くないです、むしろおアツいです。
「Aちゃんは？ 寒くない？」
「大丈夫。寒くないよ、そんなに。…あ、少しコンビニ寄ってきてもいいかな」
二人に許しをもらってコンビニに立ち寄る。
どれにしよう。あったかいのがいいな、あとそれとこれも買おう。
「ありがとうございましたー」
「ん、あげる。
「何これ」
「あんまん。こっちピザまん、とかんかんのコーンポタージュ」
そう。じっくりコトコト煮てそうなあれ。
「ありがとな」
仲睦まじく楽しそうに話している二人の2、3歩後ろでピザまんを頬張る。
冬はついついあたたかい物が恋しくなる。
あまり食べれないけど。
人気の多い通りに差し掛かって色んな香りが鼻を掠める。
冬の匂い、食べ物の匂い、香水の匂い。
混ざってそれが人の匂いになる。
「うわ、」
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ジヘイ(プロフ) - 怜さん» ありがとうございます……！！更新頑張らせて頂きます！！！ (2021年10月15日 20時) (
レス) id: 2c04bafbb6 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 好きです(((更新お待ちしています！！ (2021年10月14日 21時) (レス) @page41 id: 7d04816b57 (このIDを非表示/違反報告)
ジヘイ(プロフ) - ごりらさん» ヴッッッありがとうございます……！！応援に報いることができるように頑張ります！！！ (2021年9月20日 15時) (レス) id: 2c04bafbb6 (このIDを非表示/違反報告)
ごりら(プロフ) - え？？めっちゃ好きです…タイプ…。応援してます！！ (2021年9月19日 18時) (レス) id: 0c5c330aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジヘイ | 作成日時：2021年9月10日 10時
