不良とか関係ないからさ【東卍】

重複不可で ページ19

◎ オリキャラ(保護者)出ます








携帯の着信音が鳴る。





やっぱり、人によって音楽を変えるのはいいと思う。分かりやすい。





「はい、Aです」



「…おう。お前…明日空けとけ」






響くような、低い心地のいい声が鼓膜を揺らす。






「もちろん。今日助けてもらっちゃったから。一日空けとくよ



　…リンドウさん」









　









　









　







「こんな朝早くじゃなくてもよかったと思う」



「朝の方が人少ないだろ」

「喫茶店(こういう店)だと逆に通勤客とかで賑わうんだよ」







朝８時に「車に乗れ」と言われて来たのは 港区のいい喫茶。






「お前、気をつけろよ」




…昨日のことを言ってるのだろうか






「うん。本当に危なかったし助かった。ありがとう」


「そういうことじゃねぇんだよ。使いどころ間違えんな」



「…うん、ごめん」



「被害が最小限に済んでよかったな。
　…よし、これから散々連れ回すからな。腹括れ？」




その言葉に「はーい…」と間延びした返事をした。









　








「お前のその面白味も何もねぇ服を新調したい」



そして来たのは六本木。


「…こんな身分が来るべき場所じゃないでしょ」



「お前だから連れてきたんだろうが
　あそこの四階に贔屓にしてる店があるから行くぞ」



しれっと贔屓って言ったのはもちろん聞き逃さなかった。







　



「ハイブランドなんだけど…顔、利かせすぎでしょ」


「仕事上、仕方ねぇんだよ コレ着てこい。俺は頼んだもの取りに行ってくる。
　……何だよ」




相変わらず高そうな服を何着も押しつけて、リンドウさんは自分の用事を済ませに行った。



「いいや？ 行ってらっしゃい」








　








「(…普通に怖いな)」






まず一つめは、サイズとか色々ぴったりなこと。


あの人は保護者なので多少は譲歩していいとして。




二つめは、「先程身に付けられていたものはこちらで処理させて頂きますので。」


御安心下さい。と、店員さんに告げられたこと。




何も知らない側からしたら安心も何もないんだけどね。







で、あともう一つは……




「お前、どこのやつ？ この店にあそこまで言わせるとか。
　やるじゃん」




現在進行形で見知らぬお下げの人に、話し掛けられているということ。

距離感をください→←結局そうなんだけど

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