正装でしょ ページ13
「オマエら!!!集会始めっぞ!!!!!」
何も知らなかった佐野くんに、手短に説明して『毎回女の子に対して、女なんだ。って断ってたんだけどね』ってほんのり嫌味も添えといた。
でも、結論は『入れば?』だった。
「(人が同じ服着て並んでると軍隊みたいだな)」
そう思った私は龍宮寺くんの少し後ろから、特攻服を身に付けて佐野くんの話を真剣に聞いている人たちを眺めた。
ここまで人が並んでいるのを実際目にするのは初めてだったので、少し心が沸き立った。
「お前、よかったのか」
「何が?」
「集会に参加して。遅くなると困らせんじゃねぇの?」
目の前の龍宮寺くんからそう投げ掛けられる。
「んー、どうだろ。困るかなー困るなーきっと」
「んだよその煮え切らねぇ答えは」
事の発端が何を言うか、なんて言えば何も言わずに再び前を向いた。
…でも、困ってくれてると嬉しいな。
「寝てンの?」
集会が終わるまでの間、膝に顔を埋めていれば上から声が降ってくる。
それに、顔だけ動かして反応すると「起きてンな」とまた降ってくる。
「お前だろ? Aって。
マイキーが客連れてくるなんて、最近じゃタケミっち以来だ。…っと知らない奴に名前知られてたらちょっと怖いよな。
俺は 三ツ谷 隆。弐番隊隊長をしてる」
流石に座ったままは失礼かと思って立ち上がろうと考えたけど、三ツ谷くんが隣にしゃがみこむ。
…そういえばこの人、さっき駐車場で見たな。
「ああ、お気遣いすみません。汚れますよ、黒いですし」
「黒いのはお互い様だろ?」
物腰柔らかく話す三ツ谷くんは私の服と自分の着ている特攻服を交互に指差す。
「特攻服はスーツみたいなものですので」
「喧嘩の時はもっと汚れるから気にすんな。
あと、タメだから敬語使わなくていいぞ」
「…じゃあお言葉に甘えて。」
そっから楽しく駄弁っているといつの間にか集会は終わっていた。
因みに何も内容は覚えてない。
「Aっち〜」
ぞろぞろと次第に薄くなる人気に帰ろうかな、なんて思っていると佐野くんに手を振られる。
「呼ばれてンな、よし行ってこい。俺も後で行く」
三ツ谷くんに促されて佐野くんの所まで行くと他にも人がいくらか居て、さっき駐車場で見かけた気がする面々が揃っていた。
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ジヘイ(プロフ) - 怜さん» ありがとうございます……!!更新頑張らせて頂きます!!! (2021年10月15日 20時) (レス) id: 2c04bafbb6 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 好きです(((更新お待ちしています!! (2021年10月14日 21時) (レス) @page41 id: 7d04816b57 (このIDを非表示/違反報告)
ジヘイ(プロフ) - ごりらさん» ヴッッッありがとうございます……!!応援に報いることができるように頑張ります!!! (2021年9月20日 15時) (レス) id: 2c04bafbb6 (このIDを非表示/違反報告)
ごりら(プロフ) - え??めっちゃ好きです…タイプ…。応援してます!! (2021年9月19日 18時) (レス) id: 0c5c330aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジヘイ | 作成日時:2021年9月10日 10時