初対面(記憶の限り) ページ2
「(武道…今何してるかな)」
4時間目のテストを書き終わって、余った時間にふと幼馴染みの顔が浮かんでそんなことを思う。
中学入学前はよく話したり、遊んだりした。
入学してからはあんまり会ってもないから、話したりもできていない。
「(久しぶりに顔見たいな…。どんな風になってんだろう)」
昔に思いを馳せていたら、テストはいつの間にか終わっていた。
午後はテストが無い。
このまま給食をいただいて帰ろう。
「………。」
内心、やっちまったな… とか思いながら給食をつつく。
正直にいうと、
『あんまり食欲がない』
ので、あまりそう。めっちゃ。
「ごちそうさんでした…」
小声で手を合わせる。
給食センターの方、申し訳ない……。
「ねえ」
「はい、なんですか?」
声のした隣を見る。と、そこには金髪の男子がいた。
今時だと、こうやって髪の毛の色が独特な人はよく帰る時に見る。
時々、紫とかピンクとか、青とか…とりあえずバリエーションは凄いなと思う。
「プリン食わないんだったら、ちょうだい」
そのきっとクラスメイトだろう男子は私の机に乗ったプリンを見て、手を差し出してくる。
ちょうどよかった。
自分はあんまり甘いものが得意ではないし、残す物も減らせてラッキー。
「もちろん。ちょうどよかったです。残すの申し訳なかったので」
「?だったら食えばいいじゃん?」
くらいには思っていた。
「食欲、ないんですよね」
プリンをその手の上に乗せて少し困ったように笑っておく。
「へー」
興味なかったかな、とか思ってる間にプリンは消えてた。胃袋の中に。
「ごちそーさま。
具合悪いとかじゃねえの?」
あ…心配とかしてくれるのか……
「はい、食欲がないだけですね」
「ふーん。じゃ、俺帰るから、じゃあネ」
ひらりと手を振られ、風のように去っていったその姿を見届ける。
「(給食だけ食べて帰ってった…。まあ、自分も同じようなもんか)」
「渡多って…“マイキー”の知り合い?」
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ジヘイ(プロフ) - 怜さん» ありがとうございます……!!更新頑張らせて頂きます!!! (2021年10月15日 20時) (レス) id: 2c04bafbb6 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 好きです(((更新お待ちしています!! (2021年10月14日 21時) (レス) @page41 id: 7d04816b57 (このIDを非表示/違反報告)
ジヘイ(プロフ) - ごりらさん» ヴッッッありがとうございます……!!応援に報いることができるように頑張ります!!! (2021年9月20日 15時) (レス) id: 2c04bafbb6 (このIDを非表示/違反報告)
ごりら(プロフ) - え??めっちゃ好きです…タイプ…。応援してます!! (2021年9月19日 18時) (レス) id: 0c5c330aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジヘイ | 作成日時:2021年9月10日 10時