8 兄妹の壁 ページ8
貴「家にとうちゃーく!」
私は久し振りの我が家にテンションが上がっていた。カミュにぃはと言うと、退院の片付けをしている。
カ「おい、あまりはしゃぐな。傷が悪化しては元も子もない」
貴「分かってるよ〜」
私はソファの上に寝転がっていた。ゴロゴロと。そして、真上を向いた時、間近にカミュにぃの顔があった。
貴「うわっ!!」
ゴロゴロしていていきなりカミュにぃの顔が目の前に広がった事にびっくりして、声を上げてしまった。するとカミュにぃは不機嫌そうな表情を浮かべる。
カ「何を驚いている。俺はあまり動くなと言ったんだぞ。」
貴「だって暇なんだもん」
カ「…………。後もう少しで片付く。…それまで待てんのか?」
カミュにぃの貴重な困った表情。その表情にドキリと胸がなり言葉を失う。
貴「……………」
カ「何とか言え。反応に困るだろう。」
貴「わかった、待ってます…」
カ「いい子だ…」
カミュにぃは私の頭を二、三回撫でると片付けに戻っていった。
(ヤバい……私カミュにぃの事が…好き。でも、この想いは言っちゃダメ。だって私達は“兄妹”だもん)
伝えてはいけない想い。だからこそどんどん好きになっていく。止めたくても止めれない。でも、一回だけ。一回だけでも伝えたい。私はまだ、片付けをしているカミュにぃに向かって言ってみた。
貴「カミュにぃ」
カ「なんだ?」
貴「………好き」
私がそう言うとカミュにぃの動作が一旦止まった。そして、こっちを振り向くと優しく微笑んだ。
カ「知っておるわ。」
違う。私の“好き”はカミュにぃの思っている“好き”とは違う。私の“好き”は異性としての“好き”。
(やっぱり…カミュにぃは分かってない)
私は一生“兄妹”と言う壁を乗り越えられない。私とカミュにぃの間には目には見えないとても大きな壁がある。どうしても越えられな…
ぎゅっ
いきなりカミュにぃに抱き締められる。丸ごと包み込まれるかの様に。
カ「何故そんな悲しそうな顔をする?…何故そんなに…」
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ロイヤル@モノクロ - お願いです!レンさんのが欲しいです!つか、カミュさんとくっついて! (2013年10月21日 19時) (レス) id: b8419077bd (このIDを非表示/違反報告)
スカイ(プロフ) - はい、分かりました!作らせて頂きます!コメントありがとうございます! (2013年6月21日 21時) (レス) id: 5e8b6194bb (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - 真斗君のもつくってください (2013年6月21日 21時) (レス) id: 2cfe6fc239 (このIDを非表示/違反報告)
T.AMI(プロフ) - ヤバい!!カミュ格好良すぎ(///∇///)更新頑張って下さい\(^o^)/ (2013年6月19日 8時) (レス) id: 0d2d3666cd (このIDを非表示/違反報告)
悠音(プロフ) - カミュさん(#^.^#)更新楽しみにしてます! (2013年6月16日 10時) (レス) id: 392e004f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2013年5月25日 18時