54 【幸村】裏の顔 ページ4
〜貴方Side 〜
精市がレギュラーだけで作戦会議をすると言ったきり、
1時間は経っただろうか。
部室の方を気にしながらも、私は私の仕事をこなしていく。
『(けどやっぱりみんながいないとコートが寂しいな…)』
改めてみんなの凄さを実感する。
これからもここでみんなを支えられたらいいな、と思った。
ーーーーーーーー
ガチャ
会議が終わったのか、部室から精市が出てくるのが見えた。
『…あ、終わったみたい』
ちょうど仕事にもキリがついた私は、取ったスコアを渡そうと精市の方へと歩いていく。
『お疲れ様!一年生のスコアまとめておいたよ』
幸「あっ、おまたせAさん。悪いね長引いちゃって」
『いや、計算と新メニューの配布まで終わらせられたからむしろ丁度良かった』
確かにいつもより少し長い作戦会議だった様だが、
最近のみんなの追い込みを見れば少しの違和感も感じない。
幸「あれ、計算と配布って…俺のやる仕事までやってくれたのかい?フフ、ありがとう。Aさんの計算が間違ってませんように」
精市がちょっと意地悪く笑った。
『え?いや電卓使ったから大丈夫だって!あはは』
幸「本当に?じゃあ確認はしないからね」
からかう様に精市からツンッと二の腕を突かれ、それに驚いてよろめいた私を軽く片手で受け止める。その時、精市の髪の毛が私の頬に触れた。
…ていうかなんか、さっきから距離が近くない?
『かっからかわないで!ほら、洗濯物干してくるから』
幸「ははは、また後でね」
精市が意外にすんなりと私に背を向けた時、
肩にかけられた上着に何かついているのが見えた。
『え?ねえなんか着いてるよ』
近づいてそこをつまんで見てみると、
赤い絵の具の様なものが袖についている。
幸「…ん?ああ、昨日絵を描いてる時についたのかも」
『精市、絵描くんだ?』
幸「いや、割と最近だよ。なんだろう…ある日何となく始めたら楽しくてね」
絵の具の部分を指でつまみながら笑った。
芸術とか得意そうに見えるけど、最近なんだ。
『なんかセンスありそうだよね。今度見てみたい」
もともと絵を見るのが好きだったので、
そう言っただけなんだけど。
幸「え?見せるほどではないんだけどなぁ。
まぁでも…うーん…今日見にくるかい?」
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キャメル(プロフ) - まゆさん» まゆさん、ありがとうございます!(;_;)その言葉で私もお仕事頑張れるし、ほんとに嬉しいです…これからもどうぞよろしくお願いします^_^ (2022年10月31日 21時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - おもしろいです。更新楽しみに仕事頑張れます(o^^o) (2022年10月31日 19時) (レス) @page49 id: d99fc6d444 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - 小筆さん» 初めまして、小筆さん!!そんなそんなありがとうございます!!そういうふうに言って頂けるだけで本当に嬉しいです(^^)これからも楽しんでもらえる様に頑張るので見守って頂けたら嬉しいです❣️ (2022年10月18日 22時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
小筆(プロフ) - いつも見させて頂いてます!大好きなお話なので、これからも頑張って下さい!ずっと応援してます! (2022年10月18日 21時) (レス) id: fe225f18e6 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - こかさいだーさん» 詫びようとする幸村くんいいなと思って書いたので反応してくれて嬉しいですw(^ ^)!!!!詫びすぎず詫びなすぎず頑張ってほしいですね🤭 (2022年9月29日 15時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:研究員 | 作成日時:2022年9月21日 20時