42 歯止めの効かないスイッチ ページ42
〜ブン太Side〜
ブ「けどさ、ぶっちゃけAって…すげー良くね?
俺、付き合いてーもん」
水槽のガラスにAの名前を指でなぞりながら、
なんとなくそう口に出した事で初めてハッ、とした。
今までの自分の行動や心境がフラッシュバックする
Aに嫌われたくないとか、ラインで繋がっていたいとか一緒にいたいって思う自分。
毎日嫌になるほどあいつの言葉一つ一つに一喜一憂して振り回されんのも…
ブ「(…今までは好かれる事が多すぎて分からなかったぜぃ)」
それらの症状が紛れもなく恋煩いであると気付くのに、そう多くの時間は要さなかった。
そう実感した瞬間、一気に現実へと引き戻される。
バッと顔を上げて仁王の方を見ると、彼は表情ひとつ変えずにこちらを見下していた。
仁「…」
ブ「…あっはは、もしかして今俺すげーキモい?」
聞かなかったことにしてくれなんてコイツには通用しないだろうから、とりあえず笑ってこのままどこかに…
仁「おいブン太」
グッと首根っこを掴まれたかと思うと、
脳天にパシッという衝撃が走る。
は?コイツいきなり叩い…
仁「おぬし人を好きになるん事に何消極的になっちょる。もっと胸張りんしゃい」
ブ「え」
あまりにもそいつに似つかわしくない言葉に、
思わずフリーズしてしまった。
俺の耳がおかしくなっちまったのかよぃ?
仁「いつでも相談くらいは乗るぜよ」とニッと笑う
嬉しい様な恥ずかしい様な感情がありながらも、
俺は予想外な親身な言葉に思わず胸を撫で下ろした。
ブ「お、おう、サンキューな」
仁「ああ」
そう言い残した仁王は右手を上げながらフラフラと消えていく。
この時の俺は自分のことでいっぱいいっぱいだったせいか
アイツがペテン師だと言う事がすっかり頭から抜け落ちていた
仁「(コイツにはちょいと暴走してもらおうか)」
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キャメル(プロフ) - こかさいだーさん» 読んでくださってありがとうございます!!自分の願望を書いてみたら同じ仲間が見つかって私自身も嬉しいです…!鬼更新めざすのでぜひ読んでいただけたらと思います!よろしくお願いします^_^ (2022年9月16日 12時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
こかさいだー(プロフ) - 立海中心の逆ハーとか私得すぎてもうほんとにありがとうございます・・・((神作に出会えた事に感謝です!!更新応援しています! (2022年9月16日 2時) (レス) id: 5463478506 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:研究員 | 作成日時:2022年9月10日 0時