【テニプリ 】仕事をしてただけなのに…1

19 いつもの日常 ページ19

〜幸村Side 〜

木曜日の朝

今日は朝から絵を描いていたら少し遅くなってしまったな
まあ時間の余裕はあるんだけどね。

幸「(まだ描き始めたばかりだけど、はやく完成させたいな)」

考え事をしながら学校へと向かっていく。
しばらくして校門が見えると、見慣れた男の姿があった。


幸「おはよう、真田。朝からご苦労様」

真「ああお前か。いつもより少し遅かった様だが」

さすが、俺が5．6分遅れたことにすら気づく彼の洞察力は捨てたものじゃないなと感心する。

幸「フフ、朝から絵を描いていたらちょっと夢中になりすぎてね」

真「そうだったのか」

一言だけ会話を交わし、
ふ、と笑う真田を横目に通り過ぎようとしたが、
明らかな違和感を感じて思わず足が止まった。

振り返って彼の腕を強くつかむ。

真「む、どうした精市」

彼の顔をしっかりと正面から見ると、さっきの違和感の正体が暴かれた。


幸「真田、その顔どうしたんだい…？」


彼の右頬は、痛々しく紫色に腫れ上がっていた。

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