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1週間も経てば人集りは落ち着き、トイレも生徒会室にもスムーズに行けるようになった。

それにプラスされたのが下駄箱に色んなものが詰められていることや机が汚されている事、その他にも歩いているとちょくちょく色んなものが飛んでくるようになった事。

要は嫌がらせだ。

嫌がらせが段々エスカレートしてきているのでヨナには私に近づかないようにカトクを入れた。身の方が心配である。



トイレを済ませて手を洗っていると、鏡越しで明らかに楽しい雰囲気とは真逆の女子生徒がこちらを睨んでいる。

この人、人集りから少し離れて1人じっとこちらを見てきていた子だ。

クルクルに巻いた髪に首やら指やら色んなアクセサリーを付けて派手な印象だったので良く覚えていた。


あえて話しかけないでスルーしようと横を通り過ぎた時

「……返してよ」


そう呟かれたので振り返った瞬間、肩を強くぶつけてトイレから立ち去った。その拍子に尻餅を付いてしまった私は少しの間立ち上がれずにいた。

返してとは。
あの様子からして生徒会の事だろうか。

視線を思い出して、ぶつかった方に触れながら考えるが明確な理由は分からない。けれどあの人はきっと群がってきた人間とは違うなと言うことだけはわかった。


怖くなり、すぐに立ち上がってトイレを後にした。

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作者名:あおさ汁 | 作成日時:2021年9月21日 14時

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