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テーブルの上にはずらりと並んだ伊勢海老チャーハン。皿の真ん中には伊勢海老の頭が刺さっている。
JN「…何これ」
「伊勢海老チャーハンです」
JM「飾り付けのセンスどうにかならないの」
「金持ちは伊勢海老が好きなようなのでふんだんに使わせて頂きました」
TH「…凄い。伊勢海老使ってるのに味が素朴」
金持ちの味付けなんか知らないわ。
こちとら朝から下駄箱で伊勢海老の頭と挨拶してんだ。嫌味くらい表現させて欲しいわ。
それぞれ伊勢海老と睨めっこが終わり、速攻で頭を退かし始める。キムテヒョンに至っては既に食べ始めている。
HS「そう言えばAちゃん、学園中大騒ぎなんだって?」
「…授業以外はそうですね」
TH「そればっかりは仕方ないね」
仕方ないで済む話なのだろうか。実際トイレにすら行きづらい状況で、生徒会室に来るの何て以ての外だ。ここまで来るのに気持ちはミッションイン○ッシブルである。
「どうにかなりませんかね」
NJ「守秘義務を徹底してくれているのであればあと3日程で人集りは無くなると思いますよ。」
あの日、会長は私を呼び出し守秘義務を命じた。あ、普通に喋れるんだ。なんて呑気な事を考えてしまったが、生徒会の身を守る事だけではなく、私の身の安全も含まれると言うことだった。
それも微妙な感じがしてならないのだが。
食べ終えた生徒会のメンバーはそれぞれソファで寛いだりギターをいじったりと好きな事をやり始めていた。それを尻目にあと片付けをしているとミン・ユンギがポッケに手を入れながら横に立っていた。
「…な、何か」
YG「…いや。別に」
なにか喋るでもなくただ横に立って私の片付けを見ている。
…とても気になる。
「…あ、コーヒーですか?」
YG「あんたさ、周りから何かその」
ん?コーヒーじゃないのか。
随分歯切れが悪いな。
「周りから?」
YG「…いいや。コーヒー頼むわ」
サッとソファの方へ行ってしまった。
コーヒー以外に何か言いたい事があったのはわかるが検討がつかないのでこれ以上考えるのは辞めた。
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作者名:あおさ汁 | 作成日時:2021年9月21日 14時