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はるside ▽
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リビングの端っこで椅子に座りながら
ギターの弾き語りをしているたいがくんを放っておいて
わたしはソファーに寝転んでスマホをいじる
こんな風にギターやピアノを触り始めたたいがくんは
しばらくそれ以外のことが見えなくなるくらい没頭する
それをわかっているから、
こうなったらもう自分の時間を過ごすようにしていた
ココアでも飲もう、と思って立ち上がり
キッチンに向かう
ついでにたいがくんの方をちらっと見ると
真面目な顔で、でもなんだか優しい表情で
歌を歌いながらギターを弾いている
わたしはたいがくんが楽器を弾いているときの
表情と空気感がだいすき。
「たいがくーん」
お湯を沸かしながら彼に声をかけるけれど
真剣な彼の耳には声が届かないみたい
「きょーもとたいがさーん」
…うん、全然届いてない。
お湯が沸くのを待ちながらたいがくんに近付く
目の前まで近付くと彼の顔がパッと上がる
京『どうした？』
「きょもたん、とっても集中してたね」
京『何その呼び方(笑)』
くくっといつもの笑い方をしながら
肩をすくめるたいがくん
「わたし、ココア飲むけどたいがくんもなんか飲む？」
京『んー、俺もココア！』
へらっと優しく笑う彼につられてわたしも笑顔になった
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作者名：うさぎ | 作成日時：2022年9月22日 2時
