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はるside ▽
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パチッと目を覚ますと目の前にはたいがくんの後頭部
しょぼしょぼする目で時計を確認すると9時だった
過保護な彼氏のおかげで随分と楽になった身体を起こし
のびーっと腕を伸ばす
ふぅ、と一息ついてから
すやすや眠っている彼を起こさないように
そーっとベッドから抜け出してリビングへ向かう
お水を飲みたくて冷蔵庫を開けると
昨日たいがくんが頑張って作ってくれたお粥の残りが
お皿に入ってちょこんと置いてあった
昨日は少しだるくてあまりゆっくり味わえなかったな、
なんて思いながらそれを取ってレンジに入れる
熱々になったお皿をレンジから取り出し
テーブルまで運んだ
「いただきまーす」
とひとりで呟いてから口にお粥を運ぶ
元々お粥は苦手だったけれど
昨日あんなに頑張って作ってくれたから
全部自分で食べ切りたかった
「ん、美味しい」
苦手な意識があったからすごく久しぶりに食べたけれど
やっぱりだいすきな人に作ってもらうご飯は美味しい
あったかいお粥につられて
気持ちまでぽかぽかしてきた
「ご馳走様でした」
ぱちん、と手を合わせて呟く
京『…ん、おはよ…』
声がして振り返ると目を擦りながら
ぼーっと立っているたいがくん
「あれ、おはよ」
思ったより早起きな彼にびっくりしながら
お皿をシンクに運んでいると
京『どう？体調は』
さっきのわたしみたいにのびーって腕を伸ばしながら
わたしに近付いてくる
「お陰様でもうだいぶ楽になったよ、ありがとう」
眠そうなおめめを見つめながらお礼を言うと
京『ん、俺が洗う、はるはゆっくりしてて』
手に持っていたスポンジをひょいっと取り上げられて
わたしが立っているシンク前を占領された
「ふふ、過保護すぎない？」
京『うるさい、座ってて。』
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作者名：うさぎ | 作成日時：2022年9月22日 2時
