Call me? (ページ29)

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はるside ▽
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エレベーターホールでエレベーターを待ちながら
たいがくんの洋服の裾をいじいじする

京『眠いんでしょ』

下を向いているとわしゃわしゃと髪の毛を撫でられる

「眠い」

素直にそう答えると笑いながら家いれば良かったのに、と言われるけれど

「だってちゃんとお見送りしたかったから」

京『ふは、素直じゃん、可愛いね、はる』

誰もいないとはいえ、外でむぎゅっと抱き締められると
さすがにびっくりしてしまう

「お外だよ、たいがくん」

そんなことを言いつつ、たいがくんの背中に手を回した

京『確かに、誰かに見られてたらまずいね』

たいがくんもたいがくんで、
やばいと言いつつ離れてくれない

ふふって笑っていると
エレベーターが到着してドアが開いたので2人で乗り込む

中に誰も居ないことを確認してから
たいがくんがわたしの手をぎゅっと握ってくれた

京『あのさ』

1階のボタンを押しているとそう声をかけられて
たいがくんの顔を見る

京『…あべちゃんばっかじゃなくて俺も見てね』

いじけたようなトーンでそう言われて思わず笑ってしまった

「ん、分かった、たいがくんも見るね(笑)」

スタッフさん『おはようございます！』

エントランスに着くとスタッフさんが運転席の窓を開けて
元気に挨拶してくれる

「おはようございます！お疲れ様です！」

わたしもつられて元気に返事をすると隣で
くくくっとたいがくんが笑っている

「え、なに？」

京『いや、さっきまであんな眠そうだったのにおっきな声出してるから(笑)』

「してもらった挨拶は返すよ、元気に(笑)」

たいがくんが後部座席のドアを開けると
中には既にジェシーさんが乗っていた

ジェ『あ！はるちゃん！おはよー！』

久しぶりに見るジェシーさんは相変わらずで
わたしもおはようございますって返事をしながら手を振る

京『じゃ、また夜ね、行ってきます』

「行ってらっしゃい！ジェシーさんも！」

ジェシーさんとたいがくんに手を振られながら
車が見えなくなるまでお見送りをした