Call me? (ページ26)

今日:22 hit、昨日:19 hit、合計:38,312 hit

26 ページ26

はるside ▽
.

京『はる〜』

ソファーに座りながらスマホをいじっていると
後ろから優しい声がわたしの名前を呼ぶ

わたしが振り返る前に後ろからふわっとたいがくんの香りに包まれる

「なぁに？」

わたしの肩に顔を乗せている彼に
スマホをいじりながら返事をした

京『明日早いから先に寝るね』

「ん、何時に起きるの？」

京『めっちゃ早いよ、4時半』

ゆっくり寝たい〜って言いながら抱きしめられて
首元に顔を埋めてくる

「早いね、早く寝なきゃね」

なんとなくスマホの時計を確認すると
もう日付が変わりそうだった

早起きしたくないって駄々をこねる
たいがくんのふわふわの髪の毛をよしよしって撫でてあげる

こんなに甘えん坊だと思わなかったから
最初はびっくりしたけれど
最近はこのわがまま坊ちゃんにも慣れてきた

京『ん、寝る、偉いからさ、俺』

そう言ってわたしから離れていく大好きな香り

ガチャンと寝室のドアが閉まるのを確認してから
わたしもソファーから立ち上がる

毎朝キッチンで洗って乾かしてある加湿器にお水を補給して
寝室のドアを静かに開けて
ベッドの横のテーブルに加湿器を置いてコンセントをさす

ふわふわと加湿器から水蒸気が出ているのを確認してから
たいがくんの迷惑にならないようにそーっとベッドに潜り込んだ

こちらに背中を向けている彼を確認してから
わたしも背中を向けて目を閉じる

目を閉じるとすぐに眠たくなって来て
ふわふわとした気分になってきた頃、

後ろからぎゅっと抱きしめられて少し目が覚める

「たいがくん、起きてたの？」

前に回された彼の手に自分の手を重ねながら呟くように問いかける

京『ん、待ってた、はるのこと』

眠そうにふにゃふにゃと話す彼の声が可愛くて
くるっとたいがくんの方を見るように寝返りをうつ

マスクをしたたいがくんのお目目がうっすらと開いて
にこっと微笑まれた

柔らかい笑顔に胸がきゅーっとなって
たいがくんの胸に顔を埋めた