Epi=06 Sside ページ8
「…リーダー、遅いね」
「そうですねぇ…連絡してますね？」
「お願い」
智くんが研究チームへと向かってからもう２時間が経っていた。
さすがに心配になった俺達は、錦戸を通じて智くんの所在を確かめてもらった。
すると、返って来た返答は…
「…え、帰った？」
「はい、亀梨さんに確認したら随分前に研究チームの部屋から帰ったって…」
「本当なの？」
「ほんまですよ！」
随分前に研究チームを出た、というものだった。
でも、あの研究チームだ。
この返答も嘘の可能性が高いだろう。
もちろん、これは俺だけじゃなくてその場にいた全員の考えでもあるけどね。
「…どうする？」
「俺、あそこ嫌いなんだよねぇ…」
「俺もだよ」
「…」
「うん、ニノも嫌いなのね。凄い目から伝わってるから大丈夫だよ」
和也は、俺の腕を痛いくらいに掴んで涙目で俺を見つめていた。
…相当、怖い思いしたんだね。
俺は、和也を安心させるために頭を撫でようと手をあげた瞬間。
「たでーまー」
「！リーダー！？」
「うおっ！？」
智くんがいつものようにのんびりとした声を出しながら帰って来た。
そんな智くんの側に雅紀が慌てて近づいていった。
雅紀の慌てた様子に智くんは、キョトンとした表情で俺達を見つめた。
「…どったの？そんな慌てて…」
「貴方の帰りが遅いからでしょ！？」
「え、あ、ごめん…？」
「リーダー、どこ行ってたんだよ。まだ傷だって完璧に治ってないのに…」
いつも通りの智くんに潤が呆れながら問いかけると、智くんの雰囲気が一瞬にして固まったのが分かった。
「…智くん…？」
「…あ、ちょっとな」
俺が小さな声で問いかけると、智くんはヘラリと笑い「部屋戻るわ」と言ってリビングを後にしてしまった。
「…なんだ今の…」
「リーダー、なんか隠してる？」
「…和也？」
智くんのいつもと違う様子にボーっとしながら扉を見つめていると、隣に居た和也が小刻みに震えだしているのに気がついた。
不思議に思って声をかけると、和也は勢い良く顔をあげて叫んだ。
「逃げて…！！！」
「…え？」
「ニノちゃん…？」
「どうしたんだよ…」
「翔ちゃん…！！逃げて…！！」
「ちょ、落ち着けって…！」
「逃げなきゃ…『あいつ』が…っ『あいつ』が来る…！！！」
そう、和也が叫んだ瞬間。
物凄い勢いでリビングの窓ガラスが割れ、そこから大きな炎が俺達に向かって飛んできた。
「っ『水龍』！！！」
―その声が聞こえた瞬間、俺達の前に大きな龍が現れた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 459人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
櫻野 - 彰華さん» 彰華さん、ありがとうございます！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2016年9月19日 19時) (
レス) id: ea1ba6d323 (このIDを非表示/違反報告)
彰華(プロフ) - 更新ありがとうございます！これからも楽しみにしてるので頑張って下さい！ (2016年9月19日 17時) (レス) id: c760cd9f12 (このIDを非表示/違反報告)
なおきち - 更新楽しみにしています！ (2015年8月27日 0時) (レス) id: 1ddcb36f48 (このIDを非表示/違反報告)
櫻野 - るるさん» わー！！本当ですか！？嬉しいです！！そちら共々、Callingをよろしくお願いします！！ (2014年5月31日 17時) (レス) id: d2de89155d (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 櫻野さん» 番外編も見ちゃいました(´^`*)こちらも楽しみにしてます♪ (2014年5月31日 16時) (レス) id: d3f35913f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：櫻野 x他3人 | 作成日時：2013年10月14日 14時
