Epi=09 Sside ページ11
「お前らは、信用されてない」
そう言うと男は、クスクスと気味悪く笑った。
まるで俺達を嘲笑うかのように…。
「…お前、一つ間違ってるぞ」
すると、今まで黙って事の成り行きを見ていた智くんが小さな声で呟いた。
その呟きを聞いた男は、笑うのをピタリと止め、静かに智くんの方を見つめる。
「俺は、こいつらを信用してないから言わなかったんじゃない。信用しているからこそ言わなかったんだ」
「何？」
「大切だから心配をかけたくない。仲間だったら、尚更そう思うのが普通だろ？」
そう言ってニヤリと笑うと、智くんはゆっくりと刀を構えた。
「悪いけど、約束は破談だ。ニノも翔くんもお前になんか渡さない…！」
智くんは、そう叫ぶと刀を振り上げながら男に向かって走って行った。
しかし、男は慌てる様子もなくゆっくりと右手を上げると小さな声でこう言った。
すると…
「…カズナリ」
「！なっ…！！」
「ニノ、ちゃん…！！」
「どうして…！」
智くんの振りかざした刀を和也が短刀で受け止めていた。
その様子はまるで、男を守っているかのよう…。
俺達は、突然の和也の変わりように動けないで居た。
「…呼ぶのが遅いよ、マスター」
「悪かったな」
「でも、いいよ。こいつと交代するの時間かかるから」
「ほぉ…？」
「一丁前に抵抗すんだよね、こいつ」
和也は、そう言うとあからさまに溜息を吐いてそのまま目の前に居る智くんを見つめた。
「お前…」
「これで心置きなくあんたと殺し合いが出来るね？」
「…悪いけど、仲間と争う趣味はねぇ…」
「そうなの？じゃあ、仲間じゃなくなったらやってくれる？」
「…は？」
智くんが怪訝な表情で和也を見た瞬間、和也がもう片方に持っていた短刀で智くんの右腕を斬りつけた。
「…っ！！」
「智くん…！！」
「…これで戦う気になってくれた？」
和也は、ニコリと嬉しそうに笑いながら腕を抑えて跪く智くんを見下ろしていた。
そんな和也の様子に我慢出来なかったのか、潤が大声で叫ぶ。
「どういうことだよ！説明しろ！！」
「俺は俺であって、僕じゃない」
「…は？」
「つまり、二宮和也ではあるけど。君達の知ってる二宮和也じゃないってこと」
「…どういうことだよ」
「俺は、二宮和也が作り出したもう一つの人格。マスターに忠誠を誓った駒だよ」
「じゃあ…ニノちゃんは…」
雅紀が小さな声で和也に問いかけると、和也は気味悪く笑いながら大声でこういった。
「あいつは死んだよ！」
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櫻野 - 彰華さん» 彰華さん、ありがとうございます！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2016年9月19日 19時) (
レス) id: ea1ba6d323 (このIDを非表示/違反報告)
彰華(プロフ) - 更新ありがとうございます！これからも楽しみにしてるので頑張って下さい！ (2016年9月19日 17時) (レス) id: c760cd9f12 (このIDを非表示/違反報告)
なおきち - 更新楽しみにしています！ (2015年8月27日 0時) (レス) id: 1ddcb36f48 (このIDを非表示/違反報告)
櫻野 - るるさん» わー！！本当ですか！？嬉しいです！！そちら共々、Callingをよろしくお願いします！！ (2014年5月31日 17時) (レス) id: d2de89155d (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 櫻野さん» 番外編も見ちゃいました(´^`*)こちらも楽しみにしてます♪ (2014年5月31日 16時) (レス) id: d3f35913f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻野 x他3人 | 作成日時：2013年10月14日 14時
