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サチュレーションが97。今の最高値になっている。肺のダメージが残っているのかこれ以外上がらない。そもそも元の数値がわからないのでダメージが残ってるという診断も宛にならないと白石に伝えたがダメだった。彼女がそういうのには理由もあるので仕方ない。
ベッドから離れるのに制限がありベッドの上で仕方なく書類仕事をしていると…
ナースが慌ててどこかへ行った。…今まで近くでこちらを見ていたような気もする。
ここはICU近くの半分がガラス張りになっていてICUに出入りする通路から見える場所にベッドごと移動されていた。
よく見れば冴島と白石が機材を用意している。
『?』ホットラインの音は聞こえなかったと思うが
慌てている様子の白石と目があった。
『どうした?』
まだ呼吸器を着けていたのと肺炎のせいで声がかれていて白石は聞き取れなかったようだ。
『藍沢先生!苦しいの?!』
と顔を覗きこまれた。
そんなやり取りをよそに通り過ぎるとだろうと思っていた冴島も酸素マスクをつけようと手を延ばす…
『……』
『……。』
ってことは俺はベッドに起き上がっているだけで酸欠になっいるということか?!全く自覚が無かっただけに厄介だ。
『藍沢先生大丈夫?』
『まだ苦しい?!』
『??』
『ぃや…苦しくはない』
白石は俺の左手を取り爪の先を押して確認しながら聞いた。
わけがわからない顔をしている俺に
『チアノーゼ出てる』
アッという間にパソコンは取り上げられベットに寝かさらてしまった…くそ。苦労して起き上がったのに。
リクライニングを使いながら顔をしかめてもがきながら起き上がる姿だけは白石には見られたくなかった。
この数日で俺は患者の気持ちを身を持って理解した。思いの外、傷は痛む。
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まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年9月24日 21時) (レス) id: 78b22c1561 (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 続き気になります!!更新頑張ってください! (2018年9月8日 0時) (レス) id: 8306566024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めぇぷる | 作成日時:2018年9月4日 16時