浅草修行編�� ページ27
シンラが行ってしまった後、私たちもお祭りを楽しむことにした。
人員不足の第8はなかなか休みがなくて、2人でお出かけなんて滅多に出来ないから嬉しい。
アーサーの浴衣姿もかっこよくて、幸せすぎて笑顔が止まらない。
A「お祭り楽しいね！紅丸さんと紺炉中隊長にもお礼言わないと！」
アーサー「そうだな」
アーサーはフランクフルト、私はわたあめを持ちながら一言お礼を言うために紅丸さんたちを探す。
フランクフルト美味しそうだなぁ。
A「1口ちょーだい」
あーん、と口を開けるとフランクフルトを近づけてくれる。
パクッと噛み付くとジュワッと肉汁が溢れて美味しい。
A「おいしー♪」
アーサー「ッ…///
(フランクフルトを咥えた姿が、口についたケチャップをペロっと舐める姿が、全て妖艶に見える。これも全部浴衣という魔具を装備したからなのか？！)」
A「顔真っ赤にしてどうしたの？」
アーサー「…なんでもねェ。それよりほら」
アーサーが指差した先を見ると紅丸さんと紺炉中隊長、ヒカヒナちゃんがいた。
A「紅丸さん、紺炉中隊長！こんな可愛い浴衣ありがとうございます！」
紺炉「おぉー、さすが元が良いと何着ても似合うじゃねェか。なぁ若？」
紅丸「ん？あァ…。シンラはどーした？」
そう言えばヒカヒナちゃんと回るって言ってたシンラがいない。
…気、使わせちゃったのかな。
紺炉「そんなシケた顔すんな。シンラも今頃可愛い女の子捕まえて一緒に回ってるかもしれねェしな」
紺炉中隊長優しいなぁ。
シンラもお祭り楽しめてますように。
ヒカゲ「そろそろ花火の時間だぜ！！」
ヒナタ「でっけぇ花火の時間だぜ！！」
紺炉「ちょっと離れるけど河川敷が穴場だぜ。
あんまり人もいないしな」
悪戯そうに笑って付け加える紺炉中隊長に私は顔を赤くする。
さっきから能力も使ってないのに私を見るアーサーの眼が熱を帯びていて、その熱い眼に私の心臓はドキドキしっぱなしなのだ。
アーサー「恩にきる。行くぞ、A」
A「ちょっと待って。お手洗いだけ行ってくる！」
顔にこもった熱を逃すように洗ったばかりの手でほっぺを包む。
アーサーのところに戻る途中、露店で1つのネックレスが目に止まった。
シルバーチェーンの先に小さな白銀の十字架がついており、十字架の先に水色の宝石がついている。
A「これください！」
親父「はい、まいど」
買ったネックレスを巾着にしまってアーサーの元へ向かう。
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作者名：ちゃき丸 | 作成日時：2022年1月15日 4時
