騎士王と業火の姫君弍ノ章 (ページ24)

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浅草修行編③ ページ24

紅丸「あいつもへばってきたようだしこのへんで今日は終うか」

シンラがアーサーに肩を貸す。
なんだかんだで仲良い2人の姿を見るのが好きだ。

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ヒカ「おい、ちんちくりん！」

ヒナ「おい、まな板女！」

「「風呂に行くぞ！！！」」

稽古が終わってバキバキの身体に鞭打ち、ヒカヒナちゃんに着いていく。
…彼氏の前でまな板女とか言うな！

ヒカヒナちゃんが連れてきてくれたのは銭湯だった。
男風呂に行くシンラとアーサーと別れ、ヒカヒナちゃんと女風呂に入る。
ヒカヒナちゃんを洗ってあげていると何だかお母さんになった気分だ。
稽古でかいた汗もサッパリ落としてお風呂に浸かる。

A「ふぁ〜、今日の疲れが癒やされてくー」

ヒカ「おめェほんとに胸ねェなー」

ヒナ「おめェほんとに色気ねェなー」

「「いっひっひっひっひ」」

浅草の人たちはこの2人にどんな教育をしてるんだ…。
仕返しとばかりに私は水を掬い、手を水鉄砲にしてヒカヒナちゃんを攻撃する。
2人とキャーキャー騒ぎながら入るお風呂は楽しかった。

詰所に戻ると花火を用意してくれていた。
みんなが手に持った花火から色とりどりの炎が噴き出して、とても綺麗だ。
アーサーとシンラはお互いの球を落とそうとフーフーしながら線香花火をしている。
私はそれを見て静かに微笑みながら自分のパチパチ弾ける線香花火に目をやった。

シンラ「綺麗、だな…」

アーサー「見るな悪魔。Aが汚れる」

シンラ「んな訳ねェだろ！？」

またギャーギャーし出した2人をヒカヒナちゃんが煽る。
そこに紺炉中隊長がスイカを持ってきてくれた。
塩がふられたスイカはあまじょっぱくてとても美味しい。

A「幸せですっ！」

アーサー「A」

名前を呼ばれて振り返ると唇の端をペロリと舐められた。
こ、こいつこんなみんなの前で…///

アーサー「赤い血肉がついていたぞ」

スイカだよ、バカ。
紅丸さんは呆れてるし、紺炉中隊長は苦笑いしてるし、ヒカヒナちゃんは歓声をあげている。
シンラの方を見ると慌ててスイカにかじりついていた。
あれ、今目を逸らされた…？

紅丸「おいてめェら。明日も朝から稽古だァ。
いつまでも騒いでねェで早く寝ろ」

紅丸さんの一声で解散する。
部屋に入ると3組敷かれた布団の誰がどこで寝るかで揉めて、枕投げが始まった。
私はどこでも良かったのに…巻き込まれただけなのに…一緒に怒られた。解せぬ。