蒼穹を探して 32 ページ2
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ガッと乱暴に腕を引かれた。それすら気持ち悪さを倍増させるものにしかならず、「おぁ、ぅ」と嘔吐くことしか出来ない。
「動かさない方がいい？気分悪いんだよな？
症状どんなん？」
私を運ぶのもやばいと感じたのか、そのままにするのを選んでくれた彼が引っ張っていた手を離す。
まださっきより優しく、でも急かすように私に質問を重ねてくる。それは気分が悪い私にとってはひたすら煩わしいものだ。だというのに、やっぱり安心して、少しずつ浅かった呼吸が戻ってくる。
「きもちわるい」
吐き気が込み上げた気がして、また便器に顔を近ずける。が、口内を満たした唾液と嘔吐くために吐いた息だけが虚しく垂れる。
「吐き方ヘタクソか」
吐息が耳元にかかる。鼓膜を直接揺さぶるように聞こえたその言葉の意味を理解するより前に、後頭部をガッチリ固定され、指が喉奥に突っ込まれた。
反射で逃げようとするが固定された頭を引けるわけもなく、抵抗も虚しく喉奥が刺激される。
今度こそ汚らしい嘔吐きに胃からせり上ってくる感覚があった。
さいあく。
だというのに、吐くことで確かに得られるような気がした気持ち悪さの払拭と安心感がどうしても勝ってしまうような気がした。
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えりんぎのバター炒め(プロフ) - ゆうさん» 続きあります！亀さながらのゆっくり更新ではありますが、今後もお付き合いいただけたら幸いです🤗 (4月13日 17時) (
レス) id: 61116f8e5d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 続きってないんですか？待ってます (3月20日 22時) (レス) @page12 id: f37b355590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ | 作成日時：2024年1月28日 17時
